5 日 目 元 日 の 高 雄
元日の午前は要注意 |
一夜明けて元日の朝を迎えた。大晦日にMRTの駅掲示で冬場は大気汚染が激しいので、通勤時間帯のMRTが無料になると書いてあったが、さすがに元日の朝は車も少ないのだろうか、ホテルの部屋の窓からはきれいな青空が見えた。 年越しコンサート会場からは混雑を予想して早々と、年越しとともに駅構内に入ったものの、同じようなことを考える地元民も多いようで、そのときには駅構内は満員になっていて、2本の電車を見送らざるを得なかった。事故が起こらなかっただけでもよかった状態だった。 ホテルに戻ったのは1時すぎ。コンサートは単に大勢の客が集まっているのを見に行っただけであった。ホテルで閉じこもっていてもよかったかもしれない。もし義大世界へ花火を見に行っていたら、もっとひどい目にあったかもしれない。 |
9時すぎにホテルを出て、朝食を食べに行こうとした。まず、ホテルのすぐ近くに、豆漿の店や麺類の店があるので行ってみたのだが開いていなかった。 そこで、MRT美麗島站の近くへ向った。飲食店が多いエリアだ。しかし、どの店もまだ開ていなかった。さらに、南華夜市の南のほうに行くと、青果店が営業していて、そばに屋台もあったのだが、屋台は営業していなかった。 中華圏は旧正月を祝い、新正月は普段とあまり変わらないと思っていただけに、元日の朝は飲食店がほぼ閉まっているというのは意外であった。注意しなければならない。 |
さらに歩き続けたのだが、飲食店を含めて店舗のほとんどは閉まったままだった。でも、開店準備をしている店も少しあった。新正月は、元日の午前だけが、閉まったままで、午後になると開店する店が多いのだろう。 結局、MRT信義国小の近くまで歩いて、やっと営業している飲食店を見つけた。羊美食自助餐という店だ。それにしても、なぜ「羊」なのだろうか。結局よくわからなかったのだが。 |
台湾の自助餐は、店員に言って皿などに入れてもらうのが一般的だが、この店は自分で紙製の容器に入れるようになっていた。テイクアウト客も店で食べる客も同じだ。 ご飯はテイクアウト客は容器に入れて弁当にしていたが、店で食べる客はおかずだけを入れて、ご飯は茶碗に入れてもらう仕組みだった。 頭上には、肉魚弁当70だとか、鯛魚弁当60とか、〇〇弁当がたくさん書いてあるのだが、どうやって注文するのだろうか。 |
頭上に書いてあった弁当は、60元か70元だったが、他の客と同じように容器におかずを入れて進み、ご飯を茶碗に盛ってもらうと、90元であった。それぞれのおかずの値段があって、店員の計算で値段を決めているのだろうか。 スープはセルフサービスで、蛇口付きのタンクから入れる仕組みだった。 ホテルを出てから1時間ほど歩いて、やっと食べることができ、美味しく感じた。 |
ホテルの近くの店で食べることができたなら、昼ごろまでホテルで休み、午後、屋台食などを食べに出かけるつもりだった。しかし、飲食店がほとんど開いてなくて、MRT信義国小まで歩いたので、駅の近くで休憩することにした。 大通りに面して、小さな公園があったので、1時間ほど休んだ。 |
元日の高雄を散歩 |
上左 MRTで信義国小から鹽埕浦まで移動。「鹽」は「塩」と同じで、「鹽埕浦」で塩田という意味のようだ。実際、この駅から高雄港方面へ歩くと、途中に塩田跡の公園がある。 鹽埕浦站で下車後、すぐに向かったのは、永和小籠湯包。2度目の訪問で、駅から迷わずにたどりつけた。軒下で営業している店なのだが、有名になって、看板も新しくなったようだ。 上右 10人くらいの行列ができていて、15分ほど待った。並んでいるそばで、3人で小籠包を作ったり、蒸したりする作業を行っていた。 左 相席に案内され、小籠湯包はやや小ぶりだが9個入り。小籠包ではなく、小籠湯包と言うように、中には肉汁が少し入っている。肉汁がうまく出るように具を考えているのだろう。蒸したてで熱く、口の中が火事になったような感じだ。60元。 |
小籠湯包と一緒に注文したのは、酸辣湯。25元。 文字通り、酸っぱさと辛さがきいた野菜スープだ。具は、豆腐、たけのこ、ニンジン、しいたけ、ネギ、豚肉などでとろみがついたスープだ。 小籠湯包と合わせて85元(310円)。小籠包の店の中では値段は最低ランクだろう。でも、味は小籠湯包も酸辣湯も抜群に美味しい。また行きたい店だ。 |
続いて向ったのは、高雄婆婆冰。高雄婆婆冰は、1934年創業だ。すぐ近くに本店と支店がある(本店、支店という表示はなされていなくて、勝手に名付けているだけなのだが)。おばあさんを描いたキャラクターも共通で使われている。 前回訪問したのは、本店だったので、今回は支店の方に行ってみた。 |
本店の方は、歩道上に並んだテーブルで食べるようになっていて、店内は調理のためにだけ使われていた。一方、支店の方は店内にテーブルがたくさん置かれている。 |
水果冰。70元。 カキ氷の上に数種類のフルーツがのせられている。スイカ、バナナ、メロン(グリーン)、メロン(オレンジ)、あと何かよくわからなかったが、青りんごのようなものも入っていた。甘いソースがっかけてあって、パッションフルーツの黒いつぶつぶが入っている。値段の割にボリュームがあって食べごたえがあった。元日からカキ氷を食べることができて幸せだった。 |
カキ氷を食べたあとは高雄港方面へ。倉庫群などの見学はもういいので、延長されたライトレール(軽軌)に乗車してホテルに帰ることにしよう。 駅でないところで、いきなりライトレールに遭遇。 下左 旧高雄港駅の線路がたくさんある一帯の端のほうに駅があるようだ。 下右 哈瑪星站の少し先のところに次の電車が止まっていた。 |
2017年2月にやってきたときには、C1籬仔內〜C8高雄展覧館の区間だけ営業されていて、運賃は無料だった。営業区間だけだが、体験乗車した。 その後、2017年12月1日にC14哈瑪星までが開業した。だから、訪問した日はちょうど営業開始から1か月後だ。また同じ日から運賃が必要になったのだが、1月中までは10元に据え置かれていて、2月から正規運賃の30元になるとのことだ。運賃は乗車距離に関係なく、1回乗車で30元だ。 C14哈瑪星站はMRT西子湾站との乗継駅なのだが、離れていて、乗継はちょっと大変だ。 下左 哈瑪星站に停車中のライトレール。これに乗車した。 下右 車内。 C3前鎮之星站まで乗車し、MRT凱旋へ乗り継ぎ。ここは同一駅と考えてよい。 ライトレールは環状路線の南西の部分だけが営業中なのだが、残りの部分も営業がはじまると、かなり使い出がある路線になると思う。 |
16時ごろホテルに戻り休憩。居心地がよくないホテルだが、19時ごろまで部屋にいた。 夕食に出かけたのだが、1人なべの有名チェーン店「石二鍋」に向った。高雄にも何店か出店しているのだが、向ったのは高雄七賢店。六合夜市の出る六合路をどんどん西に向ったところにあり、ホテルから20分くらいかかった。 すでに店の前にはたくさんの人だかり。でも並んでいるわけはない。最初は順番制になっているのかよくわからなかった。 |
しばらくして、店員が店外に出てきて整理券を配りはじめた。整理券には番号が書いてあり、空席ができしだい中へ案内される仕組みのようだ。 順番を待つ間に、渡されたメニューを見て、注文する品を考えておくようだ。 |
メニューを見て、注文の仕組みが理解できた。 1 鍋は「石頭鍋」か「[シ刷][シ刷]鍋」(しゃぶしゃぶ)かを選ぶ。しゃぶしゃぶは、野菜をスープで煮るが、石頭鍋は、野菜を炒めて、そのあとでスープを入れて煮る。しゃぶしゃぶは、肉や魚は、煮るのではなく、さっとスープに通すだけだが、その点は石頭鍋も同じ。(あとで調べると、肉も先に炒めるのが正式らしいのだが、このときは肉があとででてきたので、できなかった。)さっとスープに通せるように、網のついたひしゃく型の食器がついてくる。自分は「石頭鍋」にした。 2 主な具を選ぶ。10種類ほど中から選ぶ。自分は「牛魚雙餐」258元を選んだ。安いものは218元からある。 3 「白飯」か「冬粉」(はるさめ)か「烏龍麺」(うどん)を選ぶ。自分は「烏龍麺」にした。 4 飲物を選ぶ。「檸檬冬瓜茶」か「黒豆茶」かを選ぶ。自分は「檸檬冬瓜茶」にした。なお、1杯目は基本料金に含まれているが、2杯目からは10元必要。 5 そのほかのトッピングを選ぶ。トッピングは食事中に随時、注文してもよい。 |
上左 番号が呼ばれ中へ。もっとも、日本語ではないから、何度か順番の紙を店員に見せて、抜かされないようにした。 席に案内され、さきほど決めた注文の品を店員に告げた。間もなく、食器がセットされるとともに、飲物の「檸檬冬瓜茶」が置かれた。 上右 薬味と調味料がまとめて入れられた入れ物が渡された。 左 「石二鍋」と店名が入った豆腐などの入った「石頭鍋」の野菜セット。 |
上左 野菜を軽く炒めたあとスープを入れたところ。 上右 まわりの地元客を見ると、みなさん薬味と調味料を大量に入れてタレを作っていらっしゃったので、自分も同じようにしてみた。 左 牛肉と魚(クロダイ)のセットが運ばれてきた。 さっと湯がいていただくのは日本のじゃぶしゃぶと同じ。さっと湯がくための食器は次の写真のもの。(後日調べたら、肉も先に炒めるのが普通の食べ方らしいのだが、このときはあとで出された。) |
ほとんど食べ終えたあとで烏龍麺(うどん)を煮ていただく。スープが少なくなっているので、店員に入れてもらった。 下左 1時間ほどかかってゆっくりといただいた。最初は満員だったが、しだいに空いていった。 下右 食べ終えて、ホテルに向う。ビールが飲めなかったので、補うためにコンビニでビールとつまみを買い、部屋でいただいた。 |