(5)カッパドキアその2

洞窟ホテルでの一夜。風通しはよくないのであるが、エアコンがなくても結構涼しい。なにはともあれ、珍しいところで一泊できたので満足である。

 洞窟ホテルで泊まった部屋

カッパドキアの2日目、この日もツアーで回るが、地下都市やウフララ渓谷など、かなりの距離を移動することになる。この日は、夜行バスでアンタルヤへ移動するので、荷物の整理をすませ、ホテルに預けておく。9時30分に昨日と同じワゴン車がホテルにやってきて出発。同じホテルから乗車した日本人1人と、近くのホテルから乗車した西洋人2人。この日は、車がほかに2台出るのだが、自分の車は4人である。ガイドは昨日と同じ人だが、別の車に乗っている。

まずは、ピジョンバレーへ。カッパドキアが見渡せる展望台で、昨日行ったギョレメパノラマやローズバレーとよく似ている。よく似ているから、あとで写真を見ても、撮影した順番でようやくどこかがわかる程度である。不思議な岩山の光景も、これでもかこれでもかと見ていると、慣れてしまった。

  ピジョンバレー

このあと、ギョレメから50kmくらい離れたデリンクユの地下都市に向かう。地下都市は、デリンクユとその手前のカイマクルにあるのだが、デリンクユのほうが規模が大きいという。

デリンクユ地下都市に到着。地上には、小さな事務所があるだけで、その地下に蟻の巣のような地下都市があるとはとても想像できない。歴史は相当古くて、紀元前4世紀から人が住んでいたという。

階段を降りていくと、教会、食堂、食料倉庫などがあり、地下だけで生活がおこなわれていたことがわかる。ここには4万人の人々が生活していたというから驚きである。ところどころは、背中をかがめて移動しなければならないところもあるし、地下といっても涼しくはなく暑い。それに昔は電灯もなかったわけだし、よくこんなところで生活していたものだ。

  地下都市の内部

続いて、ウフララ渓谷。岩山が続く荒々しい風景が続く中に、ところどころオアシスのように緑がみられる。ウフララ渓谷もそのひとつ。岩山の谷底を川が流れ、その周りだけは緑である。渓谷に下りるところにレストランがあり、13時であったため、ここで昼食をとるのかと思いきや、ここから渓谷を4km歩いた先にあるレストランで食事という。

渓谷に下りる階段は整備されていて歩きやすい。降りる途中には洞窟教会がある。川に沿ったハイキングコースを歩く。川に沿っているとはいえ、たいへんな暑さ。木がなく、強い日差しにさらされるところもあって、コース自体は起伏があまりなく歩きやすいのだが、レストランに到着したときには疲れきっていた。

  ウフララ渓谷

昨日の昼食はバイキング式だったが、この日は、メインをいくつかのなかから選ぶ方式。トルコでは食べる機会の少なそうな魚のグリルを選ぶ。マスのようであった。

ウフララ渓谷を15時前に出発。ツアーの予約をしたときは、このあとアクサライにあるケルバンサライに立ち寄って帰るということだったので、そのつもりをしていたのだが、どうも違う道を通っているようだ。結局、立ち寄ったのは、頂上近くに洞窟教会のある岩山。とくに名前がついていないようだった。20分の間に頂上まで行って降りてくる気にはならなかったので、麓のほうでうろうろしたり、休んだり。

もう帰るだけかと思っていたら、最後に湖に立ち寄った。これもとくに名前がついているわけではないようだった。温泉の湧き出ている湖ということであったが、とくに暖かいというわけではなかった。数名の西洋人が着替えて泳ぎだした。彼らのリクエストでコースが変更されたのだろうか。岩山ばかりというイメージが強いカッパドキアであるので、こうした風景が珍しいので、不満ではないが、はじめに聞いていたコースから変更したことの説明が何もないのは困る。

  ギョレメ村の中心部

このあと1時間ほどかけてホテルに帰ると18時前。シャワーを使ってもよいということで、汗を流してから、ホテルを出る。オトガル近くで食事をして、バス乗り場へ。飲み物などを買っていたら、ツアーで一緒だった日本人にであう。夕日を見るため、ホテルで車を降りずに、案内所まで行き、バイクをレンタルしてローズバレーを往復してきて、そのあとホテルで荷物をとってきたということだ。かなり忙しかったようで、写真をとってすぐに引き返したそうだ。20時15分のアンタルヤ行きに乗る。今回もメトロ社。このバスはネブシェヒル発が21時であるので、ネブシェヒルではしばらく停車。