5  馬見丘陵公園、法隆寺
馬見丘陵公園
 この日は、午前は馬見丘陵公園、午後は法隆寺など斑鳩を散策する。

 スタートは近鉄、五位堂駅。どことなく、歴史的な感じの駅名だ。
 馬見丘陵公園行きのバスで20分ほど乗車し、終点下車。
 

 馬見丘陵公園は、住宅地として開発された中、丘陵の一部が開発されずに残され、都市型の公園になったという感じだ。
 バスを下りて園内に入ると、公園館があった。ごく簡単な、子供向けの花や古墳の説明があった。
 
 ひまわりウィークの看板に自分が歩いたルートを書き込んでみた。3kmほどで、この左側に緑道が1.5kmある。
 
 蓮池があった。
 
 あぢさゐ園は枯れかけている中、まだまだ咲盛りのものもたくさんあった。
 
 
 上   馬見丘陵公園には多数の古墳があるのだが、ここ以外は、単なる丘なのか古墳なのかわからない。

 ナガレ山古墳だけは木が伐採され、元の古墳の姿を露出させ、埴輪も並べている。前方後円墳でわことがわかる。

 左   後円部から前方部を見る。後円部のほうか高くなっている。
 
 後円部から下まで下ってきたところ。円筒埴輪が、最下部と中間部に並んでいる。
 
 単なる丘にしか見えないのだが、これも古墳だということ。
 
 カリヨンの丘の一帯はコキアが多かった。
 
 菖蒲園ではわずかに咲いていた。
 
 いよいよ、ひまわりの多いエリアにやってきた。
 
 ひまわりにもいろいろな品種があることに気づいた。
 1つだけバナナのような葉のバショウ科の大きな花が咲いていた。チュウキンレンというらしい。
 
 花見茶屋というカフェなどの施設の付近にキッチンカーがきていた。ひまわりウィークのためかな。
 
 奈良のいちご、古都華の果肉のたくさん入ったかき氷。
 
 赤っぽいひまわりははじめて見た。
 
 オレンジ色で花弁がとても多いこの品種も初めて見た。
 
 最後は1.5kmほどある緑道を歩いて、池部駅に向かった。途中、ひまわりを各所で見られた。
 池部から新王寺行きのワンマンに乗車。
法隆寺と斑鳩散策
 新王寺着。右がJR王寺駅。左奥に近鉄新王寺駅がある。また、写真の右100mほどのところに近鉄王寺駅がある。

 バスの待ち時間は25分で、王寺駅で昼食にするには微妙な時間なので、昼食は法隆寺の門前でとることにした。
 
 JR法隆寺駅は法隆寺からかなり離れているので、バスで法隆寺前に向かった。
 
 法隆寺前はひっそりしていて、参道には飲食店や土産物店がパラパラとあるだけ。その1店の「松鼓堂 堀本」に入店。
 
 店内。和風でなかなかいい雰囲気。
 
 梅おろしそば(冷)定食。
 
 南大門から境内に入る。

 法隆寺は4回目の訪問。初訪問は小学生の遠足で当時はまだ世界遺産ではなかった。
 
 有料拝観エリアに入る前に、無料で拝観できる西円堂へ。ここも国宝の仏像が安置されている。
 
 有料エリアの西院伽藍に入る。回廊で囲まれた中に五重塔などがあり、世界最古の木造建築群だ。

 下   有料エリア内の金堂と五重塔。

 金堂。飛鳥時代の建築だが、創建年は不明で、7世紀と思われる。1949年の火災で壁画の大半が失われた。

 五重塔。607年に創建された塔は670年の落雷で全焼。現在の塔も、鎌倉時代に落雷で火災にあうが、消火されたという。
 
 大宝蔵院。

 さまざまな宝物が保管されている。とくに飛鳥時代の玉虫厨子や百済観音像が見られたのはよかった。
 
 東へ5分ほど歩き、少し離れた夢殿へ。八角形で奈良時代の創建だが、現在のものは鎌倉時代に建てられたもの。

 本尊の救世観音像は長らく開帳されなかったが、明治になって見られるようになった。
 
 夢殿のすぐ東側に中宮寺がある。ここからの斑鳩散策は初めてだ。

 創建は7世紀といわれるが、現在地より500mほど東にあり、あとで寺の跡を訪問する。

 戦国時代に炎上し、法隆寺の一角である現在地に移転した。1968年に改築されたので、現代風の感じがする本堂である。正面からの撮影は不可で、斜めから撮った。、
 
 上るのは大変だったが、石段を上って斑鳩神社へ。

 10世紀の創建と古く、明治の廃仏毀釈のさい、法隆寺境内にあった神社がここに移されたという。
 
 神社の丘から下りて、別の丘の坂道を上る。丘の上の道を歩いていると、法輪寺の三重塔の上部が見えた。
 
 法輪寺へ。三重塔は国宝だったが、昭和19年に落雷により全焼。国宝ではなくなった。その後、塔はなかったのだが、昭和50年に再建された。
 
 聖徳太子の王子である山背大兄王の墓と伝えられる丘。宮内庁が参考地として管理し、立入はできない。

 山背大兄王は法輪寺、法起寺を創建したと伝えられるが、643年に蘇我入鹿に攻められ、滅亡。この2年後に大化の改新があり、蘇我氏が滅亡。
 
 法起寺へ。三重塔。706年の創建とされるが、修復がくりかえされ、当初の姿ははっきりしないが、現存する木造三重塔の中では日本最古だという。国宝である。

 HPを見ていて、気づいたことがある。1つは、1995(平成5)年に日本最初の世界遺産の1つとして、法隆寺とともに法起寺も登録されていたこと。今回ま全く知らなかった。

 もう1つは、法起寺のHPは法隆寺のHPの1つのコンテンツとして扱われていたこと。法隆寺の一部みたいなのだろう。
 
 法起寺も、近くの田園の中から、塔の上部が見える姿がいい。
 
 
 上   かつての中宮寺の跡。戦国時代に焼ける前の寺はかなり広かったことがわかる。

 左   中心部に金堂の跡地が高くされ、柱の位置に石が設置されていた。ここが整備されたのは2018(平成30)年とかなり最近だ。
 
 法隆寺前バス停に戻った。ここから王寺駅へはバスが多いが、筒井駅へのバスは1時間に1便なので、散策の最後は急いだ。

 この日は、馬見丘陵公園と斑鳩を合わせて10qほど、猛暑の中を歩いた。

 近鉄筒井駅から帰宅。
 


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