4 日 目   霧 多 布
 朝食は和定食。7時から。
 
 コーヒー。

 9時9分発の根室行きに乗車するので、余裕がかなりあり、部屋で休む。

 この日は霧多布へ。霧多布は40年ぶりの訪問だ。
 
 
 上左   厚岸の駅名標。隣駅の「ちゃない」は書き換えたようなので、1駅、廃止されたのだろう。

 上右   隣の茶内までは20kmもあり、運賃も540円。

 左   やってきた根室行きは変わった塗装をしている。
 
 花咲線塗色だ。

 下   発車してすぐ、厚岸湾に沿って走るところでは、"速度を落として走ります"と案内があった。
 
 
 茶内まで20分かけて移動。車両の片側は白いが、やはり花咲線デザイン。

 下   茶内では行き違いがあった。乗車した列車の2両目も、独特な塗装をしていて、「道東 森の恵み」というヘッドマークをつけていた。
 
 
 上   茶内駅。玄関わきにルパン3世の看板がたっている。原作者のモンキー・パンチは浜中町の出身だからだ。

 左   浜中町営バスに乗車。客は自分以外に1人が霧多布の集落まで乗っていったのと、茶内駅近くのチョイ乗りが1人。
 
 
 上   霧多布は40年ぶりの訪問だが、バス路線が大幅に変わっていた。まず、くしろバスの運行だったが、撤退したようで、浜中町営バスになっていた。

 以前は浜中駅と霧多布の集落をバスが結んでいたが、その路線は廃止され、かわりに茶内駅と霧多布の集落を結ぶ路線が新設されている。

 40年前、浜中ユースホステルで3泊したのだが、すでに閉館。一方、前回の訪問後にラムサール条約に登録され、湿原の整備がすすみ、その一環で湿原センターがつくられた。これらのことが路線の変更にかかわっているのだろう。

 40年前は、霧多布岬にも行ったが、今回は1日だけなので湿原だけ行く。

 左   湿原センターで下車。100円と安い。

 
 やちぼうず木道を歩く。
 
 これが"やちぼうず"。

 カプスゲという植物が、冬の寒さで地面ごと持ち上げられたあと、春の雪解けで根元の上が流されることを繰り返すうちに、独特の丸い形になったといわれる。
 
 湿原センターへ。

 下   展望台から霧多布湿原を見る。

 湿原を貫いている道路がMGロード。

 MGロードは海岸沿いの道路とT字形に交わる。写真ではその左に霧多布の集落がある。まら、小高い丘が集落の向うにあるがこれは島。
 
 
 集落の部分を拡大してみた。橋が写っている。小高い丘の島に渡る橋だ。40年前には、この橋(まだアーチ橋ではなかった)を渡って、島の先端にある霧多布岬(湯沸岬)に行ったが、今回は行けない。

 この島だが、元は半島で、函館と同じような形をしていたのだ。それが1960年のチリ津波で狭い部分が流されて、島になったのだ。
 
 上左   展望室で瓶入のコーヒー牛乳を飲む。

 上右   いまはほとんど見かけないキャップ。製造元は浜中町霧多布の「小松牧場」。

 左   センターからMGロードに出るところに散策コースの案内板があった。これから歩くルートがそっくり書かれていて、びっくりした。そして距離は9.5qとわかった。分岐した木道なども歩いたので合わせると12km歩いた。
 
 MGロードを歩き始め、湿原センターのほうをふりかえって撮影。

 MGロードとは、Marshy Grassland Road(湿原の道)の略。
 
 MGロードのそばでも。湿原の美しい風景が見られる。
 
 MGロードのわきにも花は咲いている。これはエゾフウロ。

 下   MGロードが海岸沿いの道路とぶつかる地点。目的地の琵琶瀬展望台へ6km。反対方向へ行けば、今回は行かない霧多布岬へ7km。

 写真の左にセーコーマートが写っている。まさかセコマがあるとは思っていなかった。昼食は持参したが、飲物は冷えたのが飲みたかったので購入。
 
 
 海岸に出て昼食をとろうと、海岸に向かった。昆布干しの作業をしていた。

 下   海岸に出て、霧多布岬のある島を見る。岬は島の右のだが、ここからが裏手になり灯台などは見えない。左の方にアーチ橋が見える。
 
 
 防波堤に腰かけて昼食。飲物だけは冷えたのを買ったが、セコマがあることがわかっていたら、パンをここで買えたし、弁当にしたかもしれない。
 
 琵琶瀬展望台の方向へ1qほど歩くと、車道と並行して仲の浜木道があった。1kmほど木道は続く。
 
 花もそこそこ咲いていた。ノハナショウブかな。
 
 建物は道路に並行している。茶色い建物が霧多布湿原ナショナルトラストで売店やカフェがある。

 仲の浜木道は道路に並行していたが、ナショナルトラストのところから、木道は道路と直角方向、つまり湿原の中央部に向かって設置され、琵琶瀬木道という。
 
 木道のそばにて。これはエゾカンゾウ。
 
 木道は湿原の中央に向かって500mほど設置されていて、写真はその最終地点。

 湿原の幅は3kmほどだが、ここの先には川や沼があり、その向うは天然記念物で一般人は立入禁止区域だという。
 川向うの湿原のかなたに湿原センターが見える。
 
 木道沿いに電気柵が設けられていて、鹿が湿原に入って、草を食べないようにしてあった。
 
 ナショナルトラストに入ってみた。売店やカフェは湿原センターに入っていたのと同じ業者のようだ。トイレだけ借りた。

 下   再び車道を歩く。海側では昆布干しを大々的にやっている。
 
 
 
 上   水鳥が集まっている池が車道から見えた。

 左   先ほど湿原の中で見た川が海に注ぐ。橋の上から撮影。
 
 水鳥を観察するための短い木道があり、立寄ってみた。鳥はまったくいなかった。
 
 今回のコースはほとんど平坦地だったが、最後の琵琶瀬展望台へ上る部分は傾斜のある道だった。
 
 琵琶瀬展望台に到着。左がバス停で、時刻を再確認して、展望台に上った。

 下   展望台からは霧多布湿原の全景が見えた。
 
 
 
 上   太平洋側もきれいだ。

 左   浜中町営バスに乗車。

 ここから終点の子野日(ねのひ)公園まで乗るが、町営バスとしては、かなり長い20km乗る。乗車時間35分。始発の霧多布温泉からだと約30km。

 運賃も、ここから終点まで600円と、町営バスとしてはかなり高い。客は自分1人だった。
 
 子野日公園ではすぐに厚岸駅に行くバスに接続する。接続が良すぎて、子野日公園も少し見たいけど、できなかった。

 バスの行先を見ると「くしろバス本社前」。釧路まで行くバスだった。

 20分ほど乗り、厚岸駅で下車し、すぐに宿へ。
 宿では2時間ほど休み、夕食。

 ヒラメの煮つけ。何ヒラメだか忘れてしまったが、厚岸産の珍しいものらしかった。
 
 
 上左   たれつきの焼きカキ。

 上右   生ビール。

 左   花咲カニ半パイ。
 
 蒸しカキ。
 
 後にカキの天ぷら2個、前はしいたけとピーマン。
 
 ホタテのバター焼き。
 
 ご飯ともずくのみそ汁。

 美味しかったけれども、1日目に比べて、若干グレードダウンしている。今度2泊するとすれば、2食つきは1日だけにして、もう1日は道の駅「コンキリエ」で食べようか。

 霧多布は岬にも行きたいので、また来たいし、霧多布に行くなら2泊が必要になるので。

 

 

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