15 日 目   知床五湖のあと熊に遭遇
 6時30分に朝食会場が開くのを待って入場。

 前日とは少し料理の内容をかえていたようで、よかった。
 
 デザートとコーヒー。

 グラスに入っているのは、カツゲン。雪印が北海道限定で販売している乳酸菌飲料。ヤクルトなどはあまり好みじゃなく、カツゲンも朝食ビュッフェで時々見ていたが、のむことはなかった。飲んでみて、好きになったわけじゃないが、ヤクルトよりは味がうすくて、飲みやすいかなと思った。
 8時前にチェックアウトし、バスターミナルへ。

 ルートインと駅の間にバスターミナルがあるので、移動は50mくらい。
 
 斜里バスターミナル発8時10分の知床五湖行き。このバスでウトロ温泉バスターミナルへ向かう。
 しばらくして「天に続く道」が見えた。北海道には直線で長く続く道があちこちにあるが、ここは傾斜のあるところの直線道路ということ。まさに天に続く感じだ。

 だが、路線バスは、坂道の下のところで左折して「天に続く道」は通らない。
 左折する直前。
 オシンコシンの滝は14年前にそばまで行って見たが、今夏は車窓からちらっと見るだけ。一瞬だけれども見えた。
 
 9時、ウトロ温泉バスターミナル到着。

 下   数分歩いて、2泊する「北こぶし知床」へ。

 思っていた以上に大きな宿で、ウトロでは一番大きそうでびっくりした。写真真中の下部にある建物はウトロ郵便局。

 荷物を預けて、すぐに出かける。
 
 ウトロでの計画は、1日目は知床岬間での観光船に乗船、2日目は知床五湖を歩くことだった。

 羅臼で1泊減らし、斜里で1泊増やしたが、その前の予定では、7月31日に観光船、8月1日に知床五湖だった。

 知床五湖を8月1日にしたのには大きな理由があった。知床五湖の全部を歩くコースは、7月31日まではガイドが必要、8月1日からは自由に歩けるからだ。

 旅程を変更したので、この日は8月1日で、観光船と知床五湖をどちらにするかは制約なかったが。2日は悪天候が予想されたので、1日に観光船に乗ろうと切符売場に行った。
 
 入口を入ると、すぐに掲示が目に入った。この日の知床岬行きは欠航だとわかった。

 それほど風もないので、びっくりした。おそらく観光船沈没事故の影響で、出航の基準を厳しくしているのだろう。

 この日は、自動的に知床五湖に行くことに変更。問題は翌日。天気予報から、翌日の方が天気が悪いので、翌日も欠航の可能性が高いから、翌日の予定も考えなばならない。

  ところで、欠航で船に乗れなくなったことが、なぜか残念だとは思わず、ほっとした感じだったのだ。安全対策という点では、かえって今が一番安全なくらいだと思う。

 でも、沈没事故の犠牲者の中にはまだ遺体が見つからない方もいるので、気分的に船に乗ることがつらい面があるのだろう。それで、欠航でほっとしたのだと思う。

 羅臼側の観光船は客が集まらずほぼ欠航の予想で、旅程を大幅にかえたが、これも欠航でほっとしたし。
 
 上   知床世界遺産センター。

 つぎの知床五湖行きのバスまで時間があったので、見学していく。

 左   展示を見て、翌日は羅臼湖に行こうと決めた。コースや装備について係に質問もして、心は羅臼湖に向かった。長靴が必要なので、その手配を考えなばならないが、自然センターで貸し出されていることも知った。
 
 上   この日は8月1日なので、この日からは、250円払って講習をうけたのちに地上遊歩道を歩くか、無料の高架歩道を歩くかとなる。

 5月10日から7月31日までは、ガイドに引率されて地上遊歩道を歩くか、無料の高架歩道を歩くかだった。

 左   10時15分発の知床五湖行きのバス。
 
 
 上   バスターミナルから知床五湖を往復する運賃よりやや安めに設定されている「ウトロ周遊券」。自然センターで途中下車できる。

 左   10時40分、知床五湖到着。フィールドハウスがある。

 この日(8月1日)から地上遊歩道を歩く場合は、ここで講習を受けねばならない。この中へ。
 
 利用券を250円で購入。

 下   申請書を記入して、利用券と一緒にカウンターに出す。
 
 
 
 上   立入認定書。この裏には、提出した申請書がコピーされている。

 左   この会場で15分ほどの講習。熊にであったときの対応などが中心だった。
 
 立入認定書を見せて、地上遊歩道に入った。
 
 地上遊歩道は5湖から1湖に向けて歩くようになっている。まず5湖に到着。

 知床五湖を歩くのは4回目。前回は13年前で、このときは、地上遊歩道を自由に歩けた。そのすぐあと、高架木道ができるとともに、地上遊歩道は、時期によって、認定書をとって自由に歩ける時期と、ガイドの引率でないと歩けない時期にわけられた。そのようになってから、今回は初めての訪問。
 
 4湖。

 前回歩いた時と比べて、木道の区間が増えていて歩きやすくなっていた。また何湖かという案内板も整備されていた。
 
 3湖。
 
 2湖。
 
 1湖。
 
 地上遊歩道区間が終わり、高架木道を歩いて入口に戻る。

 高架木道は13年前の前回訪問時にはまだなかった。今回が初めて。
 
 高架木道は電気柵に囲まれていて、熊が上がれないようにしてある。

 地上遊歩道は森林の中を通るのに対して、高架木道は草原を通る。
 
 13時5分発のバスで知床自然センターに向かう。

 下   知床自然センター、13時18分着。
 
 
 自然センターで昼食をとる。
 
 バターチキンカレー。
 
 自然センターから20分ほど歩いてフレペの滝へ。

 写真の真ん中から少し右に滝が写っている。
 
(フレペの滝で一緒にいた方から拝借)

 滝の上にある遊歩道を歩いて往復した。熊に遭遇したのは、行き止まりまで行って、戻る途中。

 熊が遊歩道を歩いてきた。写真では遊歩道に熊がいるが、すぐに柵の外に出た。出るときに、数秒間、熊に出会った。
 
 自然センターに戻る途中、滝に向かっていた人たちには熊が入りことを伝え、センターにも報告した。すぐに遊歩道に入らぬよう、掲示が出された。

 まさか熊に遭遇するとは思わなかった。"熊ってホントにいるんだ"って思った。羅臼で熊を見るための観光船が欠航で旅程を変更したことを書いたが、もうその船には乗る必要もなくなった。歩いていて熊を見たので。
 
 熊が出没と報告した後、翌日、羅臼湖で使用するための長靴を借りた。並べてあったものに足を入れ、足にあうものを選んだ。

 モンベル製の長靴で、翌日履いたら、柔らかく歩きやすく、普段の雨靴用に買ってもいいなと思った。

 長靴を借りたので、翌日は仮に観光船が運行されても、船には乗らず羅臼湖が決定だ。(実際に、翌日も船は欠航だった。)

 下左   長靴をもって、ウトロ温泉行きのバスに乗車。15時58分。

 下右   宿の前のバス停「北こぶし知床」で下車。16時5分。下車後、宿のそばのコンビニに立寄って、宿に戻った。
 
 
 
 フロントで荷物を受けとり、部屋へ。

 玄関と部屋の間はともかく、大浴場や食事会場が別棟で、自室から、同じ階を200mほど移動してから、エレベータで階の移動だった。風呂と食事は滞在中に各4回行ったので、それだけでも、相当な移動距離になったのは不便だった。
 
 部屋に入る。
 
 窓側から入口側を見る。
 
 ウトロ漁港が目の前に見える。少し離れたところには、計画ではこの日、乗船するはずだった観光船も停泊していた。

 下  (北こぶし知床のHPより拝借)

 温泉へ行き入浴。海がよく見えて気持ちいい。
 
 
 
 上   (北こぶし知床のHPより拝借)

 窓ガラスがない露天スペース。

 左   (北こぶし知床のHPより拝借)

 景色が見られるサウナ。これは初体験。
 
 食事会場へ。
 
 テーブルのエリアに案内される。
 
 サッポロの「エーデルピルス」というプレミアムの生ビール。
 
 刺身や魚の酢漬けなどを選んだ。

 左上の甘えびは自由にとるのだが、それ以外はガラス容器に入れ分けて置いてあった。

 大変な作業量だと思うが、安心感はある。
 
 温かいものや焼き物など。こちらは、真中の麻辣牛肉、下真中のハンバーグが別容器に入れて、ホットプレート上に並べて冷めないようにして板以外は、自分で盛るようになっていた。

 下左がしゃぶしゃぶなのだが、1人づつ、鍋で具を湯に通すので面倒だ。
 
 ご飯代わりい塩ラーメンをいただく。
 
 デザート。
 
 お茶請け。

 この日は、予定していた観光船が欠航で、当日、この日からガイドなしで歩けるようになったばかりの知床五湖に行き、その帰りに、ついでにいったフレペの敵で熊に遭遇、と波乱の1日だった。

 

 

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