8 日 目   ぬかびら源泉郷
 この日は、ぬかびら源泉郷で、湯めぐりと散策をする。

 「ぬかびら源泉郷」はれっきととした地名なのだ。"〇〇温泉郷"というのはよくあるが、地名は"○○"が普通だ。ぬかびらの場合は、昔は”糠平"だった地名を"ぬかびら源泉郷"に改名したのだ。"源泉郷"の部含めて地名だ。

 今回の旅は早々に「中村屋」の火事でびっくりした。当初は「中村屋」で2泊予約していたが、1泊目は泊まれないと言われ、「糠平館」を旅の途中に予約した。2泊目は「中村屋」なので、湯めぐりになった。

 「糠平館」は前日にすでに入浴したが、この朝、誰もこないうちに再入浴。まず向かったのは、混浴の露天風呂。階段を下り、河原に向かう。
 
 長い階段を下りて到着。左は脱衣場、右の屋根の下が温泉。
 
 浴槽の向う側には川が流れていて、耳をすますと川の流れがよくわかる。
 
 いい湯だったが、内湯も一番乗りしたかったので、短時間で撤退。前日には十分、湯を楽しんだのでかまわない。

 下左   内湯。

 下右   内湯の露天風呂。撮影のあとで、くつろいで入浴したが、誰もやってこなかった。
 
 
 大広間で朝食。畳の上でのビュッフェは珍しい。
 
 選んだ品。ほとんどが山の宿らしいものでよかった。

 大きな皿の一番下にあるのが「山くらげ」で、初めていただいたが、美味しかった。
 
 デザートとコーヒー。
 
 10時前に宿替え。「糠平館」をチェックアウトして、100mほど離れた「中村屋」へ。

 5日前に火事があったといことはまったく感じさせない。
 
 荷物を預けて、すぐに源泉郷の散策に出かける。

 昔ながらの旅館のつくりだが、内装は現代風に改装してある。昔はスリッパに履き替えたようだが、今は靴のまま上るようになっている。
 
 風呂の外側に焼けた跡があった。風呂は普通に利用できるといので、焼けたのは外壁だけなのかな。泊まれなかった部屋は、この写真の真ん中のところなのかな。
 
 ひがし大雪自然館へ。

 国立公園各地にあるビジターセンターと同じで、名前だけ代えたようだ。

 見学後、糠平ダムへの行き方などを質問して、助かった。
 
 自然館の裏手に士幌線跡の遊歩道があり、ここを歩いて鉄道資料館へ向かった。
 
 しばらく歩くと、レールが保存されていた。以前はここでトロッコが運転されていたのだが、2019年からは停止された。
 
 歩いていくと糠平駅跡についた。

 下左   貨物の車掌車が保存されていた。

 下右   車掌車にはついてないはずの横サボ。
 
 
 上士幌町鉄道資料館。

 下   かつての駅の時刻表や柱につけられていた駅名標。
 
 
 硬券の切符ケースと切符の日付スタンプ。

 下左   つぎに糠平ダムへ向かう。自然館でトンネルは3つあり、歩道があることを確認した。

 下右   歩道を歩いていても、高速で突っ走る車がやってきたり、追い抜いていく時は怖い。
 
 
 30分ほどで糠平ダムに到着。ダムの上は立ち入れなかった。

 1955年に建設開始された大型ダム。この建設にともなって士幌線の黒石平・幌加間の線路がつけかえられた。
 
 ダム付近から見た糠平湖。

 糠平湖は長靴の形をしている。長靴の指先の方に糠平温泉街、かかと近くの足裏に糠平ダム、上部の足を入れる口のあたりにタウシュベツ橋がある。写真で狭まっているところの水面下に、旧線の糠平駅がある。
 
 やってきた道を引き返す。途中、トンネルの切れ目の谷間にかかる旧道の橋が見えた。

 トンネルの入口に迂回路があったのだが、通行禁止になっていた。陸地部分に不通箇所があるのか、この橋が危ないから通れないのかは不明。
 
 30分かけて自然館の近くに戻り、さらに湖畔へ10分ほど歩く。

 湖畔の「ヒグマ珈琲」で昼食。
 
 店内。
 ライスサラダボウル。スープつき。

 下左   まぜまぜしていただく。

 下右   「べりから」という士幌高校の高校生が開発した辛味ソースをかけた。
 
 
 水だしアイス珈琲。
 
 湖畔に出た。ダムの方角を向いている。ここは長靴の指先に当たる部分。
 
 再び士幌線跡(ダム建設による移転後の新線)を歩く。自然館の裏手を通り、糠平川橋梁へ。ここは上を歩ける。
 
 橋を渡ると、通れないトンネルがあり、ここが遊歩道の終点。
 
 自然探勝路を歩いて宿に向かう。下から見た糠平川橋梁。
 
 ダイモンジソウ。ほんと「大」の字でびっくり。初めて見た。
 
 「中村屋」に戻り、部屋へ。
 
 窓側から入口側を見る。
 
 窓からは国道沿いの街並みが見える。

 下左   お茶請けは甘納豆。

 下右   はんてんは、ジーンズ製というのが気にいった。
 
 
 
 温泉に向かう途中、廊下から火事のあった部屋が見えた。ブルーシートのところで、ここに泊まる予定だった。
 
 温泉へ。内湯。

 このあと、露天風呂にも行ったのだが、1人になることはなく、撮影はしていない。
 
 レストランで夕食。 
 
 自家製の食前酒を選べる。選んだのは、宿の裏山でとれたグズベリーの酒。
 
 飲物はワインを注文。グラスについでくれるサービスがうれしい。

 下左   白ワイン「セイオロサム」のハーフボトル。

 下右   醸造所は池田町の「十勝ワイン」。ラベルにはワイン城が描かれているが、今回の旅ではここへも行く予定。
 
 
 上士幌ポーク 行者ニンニクぽん酢。
 焼き上がり。
 
 ちょっと一皿。

 ワラビとコゴミの一本漬
 大根のハスカップ漬
 ごぼうの胡麻酢和え
 クリームチーズとハニービーンズ
 川エビの佃煮

 下左   焦がし小麦のスープ。

 下右   白蕪の風呂吹き ゆず胡椒味噌。
 
 野草の天ぷら。

 ミツバ
 ドクダミ
 オオバコ
 タンポポ
 アカツメクサ
 ゲンノショウコ
 
 ワラビのキムチ和え。

 切り干し大根と黒豆の出汁浸し。

 ニジマスのマリネ。
 
 蝦夷鹿のロースト。
 ご飯、中村屋福神漬、みそ汁。
 
 八列とうきびのムース。

 くろごめ茶。

 

 

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