7 日 目   サ ロ ベ ツ 北 部
 サフィールホテルでは朝食は、和食と洋食で別のレストランを利用することになっていた。和食のレストランへ。

 セットメニューだが準備中にジュースとお茶が運ばれてきた。
 
 窓の外を見ると、北防波堤ドームが見える。
 
 セットメニューは宿の朝食らしい朝食だが、民宿の朝食より上品に配膳されている。焼魚がにしんというのは北海道らしい感じがでてよい。
 
 
 上左   9時半ごろにチェックアウト。乗車予定だった13時1分発の特急サロベツが運休のため、10時28分発の普通に乗車するため駅へ。

 駅の北側のもと線路があったところの地面に色の違う石でレール跡が示されていた。

 上右   ここからは本物のレールで駅へ。

 左   レールはそのまま駅舎に入っていく。
 
 
 上左   豊富行きの乗車券。窓口で購入。

 上右   出発までに時間があるので、道の駅を見に行った。駅弁も売っていた。

 左   10時28分発の名寄行きの乗車列車。1両でワンマン。
 
 吊り下げ式の駅名標。
 
 車両側面の横サボ。行先ではなく「宗谷線」と書かれている。入れ替えを不要にするためだろう。利尻富士の絵入り。
 
 車内の様子。座席は予想外の転換クロスシートだった。

 客は10名弱。南稚内で数名が乗車。あとは豊富まで乗り降りなし。

 下左   豊富着。

 下右   待合室に入るところには扉があるのが北海道らしい。
 
 
 
 上   豊富駅舎と右側の観光案内所。観光案内所で荷物を預けて、サロベツ湿原センターへ。

 本来は、特急サロベツで豊富に着いた後、豊富温泉に向かい、翌日にサロベツ原生花園に行く予定だった。それが11時台の到着になったので、予定を変更し、この日にサロベツ原生花園部向かうことにしたのだ。

 左   駅前の通り。撮影している自分の背後に駅舎がある。駅前通りといっても建物はまばら。
 
 駅から湿原センターへは6kmほど。道は一本道の舗装道路で、安心して歩ける。歩き始めて間もなく豊富中学があった。
 ひたすら歩き続ける。途中、雨が少し降ったので、折りたたみ傘をさした区間も少しあった。

 下左   ようやくサロベツ原生花園の標識が現れた。

 下右   サロベツ原生花園の建物に到着。
 
 
 まず展示館を見ようと、入口にやってくると、目に飛び込んできたのが休館の知らせ。でも、屋外の散策コースは利用できてよかった。

 重点措置の期間中は休館だという。残念。あと数日だというのに。
 
 もしや食堂も休業か、と一瞬思ったのだが、ソフトクリームののぼりが立っているので、営業しているのかなと思い、食堂棟に行ってみると営業していてほっとした。食べ物を何も持たずにやってきて、ここの食堂をあてにしてたので助かった。
 
 レストハウス「サロベツ」の店内。

 下左   ホッキカレーをいただいた。メニューにホッキカレーがあったので、これは食べなきゃ、って思った。マルトマ食堂で食べ損ねたので。でも、マルトマ食堂と違い、ホッキのフライを添えたものだった。ホッキは豊富町の稚咲内のもの。

 下右   ソフトクリームもいただいた。

 
 
 
 遊歩道は歩けるのだが一方通行になっていた。大回りで一周することにしよう。
 
 遊歩道の開始地点。機械があるが、水洗分離機。

 1970年から2002年までサロベツ原生花園の近くの湿原では泥炭が採掘されていた。泥炭は工場へパイプラインで運ばれ、水洗のあと、粉砕し、乾燥させたあと残りかすは採掘した跡に戻された。この機械は水洗に使われた。
 
 泥炭についての展示も展示館にあるのだが、見られなくて残念。それにしてもかなり最近まで泥炭の採掘をしていたことに驚いた。国立公園の範囲外のところであったようだが、すぐそばで採掘されていたことにも驚いた。
 
 これは浚渫(しゅんせつ)船。採掘に使われた。
 
 遊歩道は木道が整備されている。

 下4枚   礼文島ほどのことはなかったが、あちこちに花が咲いていた。
 
 
 
 ラムサール条約での湿原の保護区域を示した地図。

 サロベツ原生花園はその北端。泥炭採掘跡地はぎりぎり範囲外。

 この図を見ながら、翌日は丸1日使えるので、下沼駅からパンケ沼と幌延ビジターセンターを回ろうと決めた。

 パンケ沼とビジターセンターは保護区域の南端になる。
 
 サロベツ原生花園を見て、来た道を6km引き返し、豊富駅に向かった。

 下左   豊富駅に戻って荷物を受け取る。15時55分発のバスで豊富温泉に向かうつもりで駅に戻ったが、10分ほど前に戻れた。
 
 
 上右   バスの時刻表には2021年春に廃止された稚咲内行きも表示されていた。このバスはサロベツ原生花園の前も通り日本海岸の稚咲内に向かった。廃止前だった、片道はバスを利用できたかもしれない。

 左   乗車した沿岸バス。15時55分のバス。

 下左   車内。他に1人乗車。

 下右   豊富温泉で下車。
 
 
 
 上   バス停からすぐの「川島旅館」で2泊する。2016年に改築したので、斬新なデザインの建物になっている。

 玄関の右側が客室、左側がレストランなどになっている。

 左   玄関。
 
 写真真中の下部に玄関ドアが見える。階段を上がらずに、中へ進むとフロントがある。チェックインのさい、バスできたというと今度はぜひ送迎を利用してくださいと言われた。

 チェックインの後、部屋のある2階へ。老舗旅館とのふれこみだったが、かなり今風のデザインになっている。
 
 室内。ビジネスホテルのシングルルームなみ。

 下左   窓側から扉側を撮影。簡素だがスタイリッシュな感じがする。

 下右   扉の外側。「福永」と書いてあるが、各部屋に数字の号室とともに豊富町の地名の室名がつけられている。「福永」がどこか不明だが、知っている地名では「稚咲内」があった。
 
 
 窓からの風景は緑が多く、落ち着かせてくれる。
 
 まもなくお茶請けが運ばれてきた。菓子にあたるものは、梅干し。かなり甘く、菓子として通用する。

 飲物は、チェックインのさいに選んだハーブティー。ほかに日本茶や豊富らしい飲物として牛乳が選べた。
 
 夕食の前に入浴。油臭い温泉がどんなものか楽しみだった。確かに油の臭いがして、湯舟には油の幕がかすかに浮いている。

 このときは他の入浴者がいて撮影できなかったので、深夜や早朝に入浴したときまで待とう。
 19時からの夕食で、レストランへ。

 テーブルや椅子が木製で、内装にも木が多く使われいい雰囲気での食事だった。
 
 食前酒として利尻昆布梅酒。

 きゅうりのすり流し、たらば蟹添え。

 木のテーブルにはクロスが敷かれ、さらに川島旅館の写真入りの紙が敷かれている。
 
 お造り。つぶ、帆立、甘エビ、くじら、かつおのたたき。くじらが珍しい。北海道でくじらが食べられるとは思っていなかった。

 下左   飲物は「旅のはじまりのビール」という地ビールを注文。小樽市の「小樽ビール醸造所」製。
 
 
 上左   ラベルには、然別湖、糠平湖、ナイタイ高原、帯広と十勝の地図のほかりすやきつねも描かれている。

 裏のラベルを見ると、十勝産の大麦麦芽100%とある関係で十勝の地図なのだろう。

 左   豊富バターのアヒージョ。トーストが添えられていて、お代わりを勧められ、あと2ついただいた。美味しいパンだ。


 
 とうきびと大根のサラダ。

 下左   富良野ワインの白をハーフボトルで。

 下右   ラベルにはラベンダーの柄。富良野市の「富良野ぶどう果樹研究所」製。以前、富良野でワイン工場に行ったのだが、そこの製造だ。ここは市が運営している。
 
 
 あさりの酒蒸し。
 
 たらば蟹と青梗菜のオイスターソース炒め。
 
 "川島旅館伝統の寄せ鍋"。
 
 ご飯はゆめぴりかで、希望のときに持ってきてもらえるようになっていたが、寄せ鍋のときに持ってきてもらった。
 
 エゾ鹿肉のステーキ。山わさびバターソース添え。

 最後に、お待ちけねのエゾ鹿のステーキ。これは酒のつまみになるので、ワインを少し残しておいた。エゾ鹿を食べることができて満足。
 バニラジェラートとコーヒー。

 満腹で満足。予想以上にいい食事でよかった。一品ずつ、運ばれるのも贅沢感があって、幸せな気分になれる。

 【7日目の歩行距離  豊富・サロベツ原生花園往復 12q  計12q】

 

 

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