10 日 目 天草五橋と三角西港
天草五橋 |
朝食はロビーの片隅でとるようになっていた。撮影している自分の背後にフロントがあり、写真の左のさらに左にホテルの入口がある。 外側に向かって座るようになっている。朝食はお盆で運ばれてくるが、飲物と卵、納豆、のり、それにご飯、みそ汁のお代わりは真中のテーブルで各自でとった。 |
和食を選んだ。こんな感じ。 |
ホテルの玄関を出たところ、赤信号の向こう側の建物が本渡バスターミナル。信号待ちがなければ、ホテルを出てバスターミナルまで1分。バス利用の場合はとても便利なホテルだ。 |
8時5分発、熊本行きの快速「あまくさ」号。主要停留所のみ停車で早いが、1日券が利用できない。 バスの向こう側に写っている茶色の建物が泊っているホテル。 |
座席は観光バス仕様で今回の旅で乗ったバスの中では一番よかった。 |
天草下島から上島に渡る天草瀬戸大橋を通る。橋の下を船が航行できるようにしていてかなりの高さだ。写真の左が下島(本渡側)、右が上島。 |
橋の両側はループで高さを稼ぐようになっている。(写真は夕刻、本渡に帰る際に撮影) すぐ近くには人道橋もあるようなので、機会があれば歩いてみたい。 |
松島で3分ほどトイレ休憩。停車するのがコンビニの駐車場だが、トイレはコンビニのトイレを借用するため収容力の問題があると思った。 |
天草五橋に入った。天草側からは、5号橋から1号橋の順に進む。1966年に完成。 天草上島から前島までの5号橋。 道路の下部のアーチが赤色なのだが、展望台で初めてわかった。走行中は欄干のクリーム色しかわからない。 |
前島から大池島までの4号橋。5つの橋の中で一番長く510m。 バスは橋を渡る前に、国道から分岐してリゾステラス天草というリゾート観光施設に立ち寄ったが、乗降ともなかった。 |
大池島から永浦島までの3号橋。4号橋と似た感じの橋だが短い。 |
永浦島から大久野島までの2号橋。クリーム色のアーチの橋だ。 この橋を渡ると、道の駅「上天草さんぱーる」があり、バスも停車。すぐそばには天草四郎ミュージアムもある。この2か所は帰り道に立寄るつもりだ。 |
大久野島はかなり大きく、1号橋だけは他の4橋とかなり離れている。 1号橋にかかる直前に大久野島の対岸に三角西港の全景が見えた。 |
大久野島と九州本土を結ぶ1号橋。水色のトラス橋。5橋の中で海面からの高さは一番高いという。 渡り終えると、間もなく下車する三角西港。 |
三角西港 |
上左 9時38分、「三角西港(みすみにしこう)前」に到着。 上右 バス停の真ん前に三角西港の建築物が集中している。三角西港は、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつだ。 浦島屋。旅館であった。 左 浦島屋の内部。ホールに改造されている。 |
龍驤(りゅうじょう)館。 大正7年に明治天皇即位50年記念で建てられた建物。内部は三角西港の案内の展示をしていた。 |
三角西港は1887(明治20)年に完成した港。おもな役割は三池炭鉱の石炭の輸出だったという。中国などに輸出されたという。日本から石炭が輸出されていたのが驚きだった。1901年まで輸出が続いたが、その後は衰退した。 下左 石積みの排水路。 下右 これは歴史的な建物じゃなく、土産物店。 |
上左 三角海運倉庫は改修中だった。 上右 改修前の三角海運倉庫。明治20年に建てられた倉庫。改修前はレストランであった。 左 石積み埠頭。美しく石が積まれていた。 |
埠頭から1号橋を見るとバスで通ったトラス橋の手前にアーチ橋があって驚いた。 2018年に新1号橋が完成したとのこと。 |
高田回漕店。明治20年代に開業。荷物と乗客をとり扱った。 下左 内部。急な階段を上がって2階へも行った。 下右 2階の引き上げ窓からは港、その向こうに大久野島が見える。 |
1902(明治35)年完成の宇土郡役所。現在は日本海洋研究センター 九州海技学院として使われている。船舶免許のための専修学校。授業中なので静かにという掲示もあった。 下左 廊下。教員室などがあった。 下右 事務局。教室は別棟のようだった。 |
旧三角簡易裁判所。明治23年に建てられたものが、大正9年に移築された。平成4年まで使われたというのが驚き。内部は資料室だが、閉鎖されていた。 |
別棟の弁護士等控室。展示室が伝統工芸品の展示がおこなわれているんだが、やはり閉鎖されていた。 下左 10時47分発のあまくさ号、本渡行きに乗車。1時間の大急ぎの見学だった。 世界遺産とはいえ、見学者は自分以外には、駐車場に自家用車が2,3台止まり、ほんのわずかな観光客がいただけ。見学した建物内では、観光客とは1人も出会わず、時間が止ったままの街という感じだった。 下右 すぐに1号橋を通過。右手に新1号橋があるのが見えた。 |
”づけ丼”食べて五橋を同時に見る |
上左 11時5分「さんぱーる」バス停に到着。 上右 まず階段を上ったところにある天草四郎ミュージアムへ。 左 バス停から見えたのはミュージアムの裏側で、玄関は反対側だった。 |
マリア観音。 潜伏キリシタンが信仰した観音像に擬したマリア像。これは背中にマリア像を埋め込むようになっている。(埋め込まない観音像もあった。) |
島原の乱のジオラマ。 島原の乱のことや潜伏キリシタンについての展示がメインで、ミュージアム名になっている天草四郎についての展示があまりなかったのが、ちょっと期待はずれだった。 |
上左 道の駅「上天草さんぱーる」。左側がレストラン、真中が産地直売、右側が土産物。 「さんぱーる」の名だが、天草は志摩半島などとともに真珠で有名で、五橋を通る道路はパールラインと呼ばれることにちなんだものだろう。また、この付近は上天草市だ。 上右 レストラン内部。 左 ”づけ丼”を注文。 |
”づけ丼”というと、まぐろやぶりなどその土地ごとにいろいろな魚の刺身をタレに漬けたものをご飯の上に置く丼ものだが、天草では、鯛とかんぱちの刺身をタレに漬けたもの、それに温泉卵がご飯の上に置いてある。 タレはうすい甘口であんまり主張がない。魚の味を楽しめるようにするためかな。どういうレシピなのかわからないが、普通の刺身よりは硬く、わずかだけれども干物っぽい感じも受けた。タレに漬けたあとで干しているのだろうか。 下左 食後は売店の方へ。 下右 天草どら焼。 |
上左 普通のどら焼と比べると倍ほどの餡が入っているのが特徴。 上右 12時25分発の本渡バスターミナル行きに乗車。 さんぱーるは、2号橋を渡る直前にあり、2〜5号橋を通って、天草上島の松島へ。 左 12時45分、松島に到着。ここでトイレ休憩があるのだが、自分はそのまま下車。展望台のある千巌山に上る。 |
登山口まで行く途中に5号橋がよく見えた。上を通っているときにはわかならなかったが、下部は赤い橋だとわかる。 下左 少し歩くと、キリシタン殉教の丘があった。 下右 周辺には古いキリシタンの墓がいくつかあった。 |
上 駐車場までは車道だったが、そのあと千巌山頂上までは登山道を上がる。頂上からは天草五橋が見えた。1号橋から5号橋まで全部が見える展望台はここだけらしい。 左 別方向を見る。三角半島、その向こうに阿蘇が見える。 |
上 さらに別の方向を見ると、不知火海を隔てて、八代市が見える。 左 来た道を下山。乗る予定だった、あまくさ号よりも早い時刻の普通バスに乗れた。もっとも到着はほぼ同じになるのだが。14時10分発、本渡バスセンター行きに乗車。 |
本渡城跡の殉教公園行き、やまもとで夕食 |
上左 本渡到着後、市街地のバスに乗車。 上右 5分ほど乗り「船の尾」バス停で下車。 左 バス停から坂道を上がり、本度城跡へ。殉教公園になっている。まず、出丸跡へ。 千人塚。1637年の島原の乱の前に、本渡では一揆軍と幕府軍の激戦があり、一揆軍が勝利。幕府軍は富岡城へ敗走。この時の両軍の死者を葬ったもの。 |
キリシタン墓地。 いつごろのものかはっきりとわからなかった。 本渡城は、天草氏の居城だったが、1598年にキリシタン大名だった天草種元が、加藤清正とキリシタン大名小西行長の連合軍に攻められて、天草氏は滅亡。 意外だったのは、キリシタン大名同士の戦もあったということ。もっとも、小西行長はキリシタンであったためか、天草氏側の女子供や司祭の命を助けたと書いた案内板があった。 |
アダム荒川の墓。 禁教令のあと、志岐教会(富岡にあった)から外国人神父が追放されたあと、迫害の中で教会を維持しようとしたが、斬首された。富岡には、アダム荒川殉教公園がある。 |
天草キリシタン館。 本渡城の本丸跡にある。島原の乱や潜伏キリシタンの展示があったが撮影禁止だった。 島原の乱で使われた一揆軍の旗を所蔵しているが、訪問時はレプリカの展示だった。 |
上 キリシタン館の前から見た本渡の街。 城跡は城壁の一部を除くと、天草氏時代のものは残っていない。 左 バスセンター行きの市内路線バスに乗車。 |
ホテルに戻り、1時間ほど休憩した。 窓からは本渡バスセンターがよく見えた。 |
夕食をとりに、ホテルから3分ほどの「やまもと」へ。 店内にはいるとびっくり。大きないけすがあり、その周囲にカウンターは取り囲んでいる。注文があるといけすから魚をとって調理をしている。 |
スパークリング日本酒「LIGHT
PASS」を飲む。グラスもシャンパン用のものが用意された。泡を楽しみながら飲んだ。 下左 ラベルを見ると、天草、佐渡とあり、太陽のような図柄の中心を見ると、天草上・下島と佐渡島が描かれている。 下右 原料は天草産コシヒカリで、製造者は、新潟県佐渡市の「北雪酒造」、販売者は上天草市の「天草四郎観光協会」となっている。 スパークリング日本酒は他でも飲んでいるが、泡立ちもよく、甘口の飲みやすい酒だった。 |
お通し。千切り大根とにんじん、しいたけの和え物。 |
ヒオウギ貝の刺身。 ホタテに似た感じだ。 下左、下右 芋焼酎「神秘の島」。製造は「天草酒造」。ラベルのデザインが凝っている。 |
くるまえび刺身。 1尾だけだったのでちょっと、がっかり。まぁ。いけすから上げたばかりなので新鮮だし、大きめえびなのでいいか。 |
刺身をいただいたあと、殻を唐揚げにしてくれた。殻まで酒の肴となりよかった。でも、もう1尾食べたいなぁ。 |
串カツ。 かなり大きく、2本合わせると、トンカツ1枚分ほどあった。くるまえびにがっかりしたが、素材の値段の差を考えるとこうなるのかと納得。 いけすを前にいただけて良い店だった。 |
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