4 日 目  別 府 地 獄 め ぐ り 

 

 スーパーホテルの朝食。ビュッフェ式だった。
 格安ビジネスホテルとしては東横インをもっともよく利用してきたが、コロナ禍になってから弁当の場合が多い。

 東横の朝食に比べて、弁当や定食の場合はもちろん、ビュッフェの場合と比べても、こちらのほうがいいんじゃないかと思える。朝食については東横よりもよいと結論。
 チェックアウト後、9時31分発の大分行き特急「ソニック」に乗車。

 今度は”白いソニック”だ。
 
 ”白いソニック”はもともと「かもめ」用の885系電車。ドア横には「かもめ」のマークがあり、車内に入るといきなり「かもめ」の表示がある。
 
 車内。
 
 床は木。そして床も座席の背面も市松模様。
 
 
 窓下のテーブル。白い樹脂製でKAMOMEと書かれている。
 
 別府着。下車し、大分へ向かっていった「ソニック」。

 別府は約50年ぶり。小学生のとき家族旅行で来て以来だ。ほぼ記憶はないが、血の池地獄だけ、その恐ろしい名前と血の色の池を覚えている。
 ホームからはこの日から2泊する「ホテルシーウェーブ」が見えた。写真の一番右の少し高い建物。
 駅前の駐車場を渡って、宿へ。2階にあるフロントに上り、荷物を預けた。
 別府駅東口。宿の前から撮影、
 
 駅前に、ばんざいおじさんの像がある。
 
 油屋熊八の像だ。別府の観光をおこした人物。亀ノ井ホテルをつくり、1928年には亀ノ井バスで地獄めぐりの観光バスを走らせて、日本で初めてバスガイドに案内させたという。彼は私費で別府観光を普及させた功績で像がたてられた。

 像の右側には足湯があったが、コロナ禍のために閉鎖されていた。
 
 駅構内にある観光案内所で、バスの1日券を購入。

 下左   駅前からバスに乗車。地獄めぐりスタート。

 下右   「海地獄前」バス停で下車。
 
 
 海地獄。入口で7ヶ所の地獄に入れる共通券を購入。

 地獄の中でここが一番大きい。湧きかえる池の水はうすい青で、前年に行った北海道の「青い池」と同じ色をしている。成分が同じなのだろう。
 
 坊主地獄。

 泥沼に湯がブクブクと湧きだしている。
 
 かまど地獄。

 数種類の地獄を見て回る。飲む温泉もあって試してみた。写真は最後にあった赤い池。血の池地獄のほかにに赤い地獄があったのだと知った。
 
 鬼山地獄。

 温泉を使ってワニを飼育している動物園的な地獄。
 
 白池地獄。

 本来は地獄の名前通り、白い色をしているのだけれども、この日はエメラルドグリーンだった。

 ここまでで1時間半ほどかかった。
 
 昼食は「地獄蒸し工房 鉄輪」で。

 ここは温泉の湯気を使って、野菜や肉、魚を蒸して食べる地獄蒸しをやっている。しかも、蒸す作業を少しだけ体験するサービスもついている。
 
 券売機で「地獄蒸し釜使用料」400円の券と料理の券を買う。料理は「海鮮セット」1500円にした。
 
 券を買うと、すぐに、これから蒸す具のセットが渡されて、釜へ向かう。
 
 9番の釜を利用。蓋を開けて、具をその中に入れて、ふたをした。j時間が測られ、蒸し終わると呼ばれる。

 
 
 店内。蒸しあがるまですこし待った。

 蒸しあがり、再び釜へ。ふたを開けて蒸された具をとりだす。最後にふたをして終わり。
 
 蒸しあがった具。あと、鶏飯。やわらかく蒸されていた。

 下左   驚いたことにこの店は禁酒店だったのだ。ノンアル自販機はあった。2種類のノンアルが3段に並ぶ。

 下右   めったに飲まないノンアルで辛抱。
 
 
 食後は、鉄輪(かんなわ)のバスターミナルから明礬(みょうばん)温泉へ向かった。

 どんどん坂道を上っていき、明礬温泉バス停で下りると、そばに展望台があり、別府湾がきれいに見えた。
 
 観光案内所で1日券を買った際、日帰り入浴のお薦め温泉を尋ねたら、勧められたのが明礬温泉の「湯の里」。割引券をもらった。

 明礬温泉では、健康センターの泥湯に入浴しようと、旅行前に考えていたのだが、予定変更。

 ここが受付かと思ったが、直接、風呂に行くしくみのようだ。
 
 風呂に向かう途中「湯の華」をつくる小屋を見学。
 
 小屋の内部に入れるようになっていたので、中を通り抜けた。すでに15時。
 
 露天風呂に到着。すでに15時。右手に受付があり、観光案内所でもらった割引券で、500円が400円になった。真中の入口から風呂へ向かう。
 
 (県の観光案内にある「湯の里」紹介のHPより拝借)

 露天風呂でしばらく入浴。いい湯だ。
 
 入浴後、バス停に戻る。つぎは、地獄めぐりの残りで、血の池地獄に向かうのだが、出発までまだ間がある。それで、バス停そばの「岡本屋」で休憩。
 
 店内。
 
 名物の地獄蒸しプリン。

 下左   バスの出発が近付き、バス停で待とうと外に出たら、地獄蒸しのための釜があった。ここでプリンを蒸すのか。

 下右   「地蔵湯前」バス停。左側が「岡本屋」。
 
 
 
 上左   乗車したバスは別府の主要観光地をめぐる「別府八湯循環バス」。2021年12月から2022年2月までの3ヶ月間限定の運行。本来なら血の池へは鉄輪で乗り換えねばならないのが、直通できた。

 上右  「血の池地獄前」バス停で下車。

 左  血の池地獄。

 50年前の旅でいったことを覚えていた。やはり赤い池は不気味な感じ。
 
 龍巻地獄。

 この地獄は間欠泉で、40分ほどの周期で10分ほど温泉が吹き出る。

 行った時は、吹き出す2、3分前でちょうどよかった。写真では滝のように見えるが、下から噴出しているのだ。噴出する真上に天井がつけられているので、天井にあたって下へ落ちる湯があるので、滝に見える。天井がなければ30mほど吹きあがるらしく、安全対策だ。

 噴出は徐々に弱まるのかと思っていたら、あるとき一瞬で止まったのが面白かった。この日の営業時間中では最後の噴出だった。
 
 「血の池地獄前」から別府駅前までは、一般の路線バスに乗車したが、40分ほどかかった。

 すぐに宿「シーウェーブ」に行き、預けてある荷物を受け取って部屋へ。
 
 やや広めの部屋で、テーブルも大きくてよかった。
 
 窓側から入口側を撮影。
 
 宿には温泉があり、夕食前に入浴。部屋にもバスがあるが、使わなかった。

 この宿は温泉が2つあり、一方にだけ露天風呂がついている。この日は女性用が露天風呂のある方だったが、翌日は男性用が露天風呂のある方になる。

 
 
 この宿は2食付きで予約している。2食付きのプランがあり、2連泊以上で予約でき、2週間前までに予約が必要、2週間前をすぎると20%のキャンセル料がかかるという制約があるが、値段は、一般の朝食のみついたプランよりも安く、利用した。

 早くからキャンセル料の必要な宿は避けるが、このときはお得だと思ったので、利用した。

 写真は、食事会場。
 
 りゅうきゅう。

 ブリ、カンパチ、アジ、サバなどの刺身を醤油やみりんを混ぜたタレに漬けたもので、この場合はブリだった。

 「づけ丼」というのを食べたことがあるが、その具の部分だけ食べる感じだ。大分名物らしいが、なぜ”りゅうきゅう”なの可は不明。沖縄料理にも似たのは知らないし。 
 
 とり天。

 鶏の天ぷらで、これも大分名物。鶏には下味がつけてあって、辛子もついていたが、辛子はつけなくても美味しくいただけた。

 とり天は、大分以外でもよく見かけるが、大分では特によく食べられるソウルフード的な漢字のようだ。
 
 
 上左   大根と鯛のとろとろあんかけ。

 上右   飲物は瓶ビール。

 左   ほたてなどのセイロ蒸し。これは蒸し終わった状態。
 
 だんご汁。これも大分名物。

 いろいろな野菜の入ったみそ汁なのだが、特徴は細長いだんごが入っていること、
 
 だんご汁に入っているだんごは、丸いだんぎおじゃなくって、きしめんのような平らで長い麺類のようなだんご。食べてみると、確かにうどんやきしめんじゃなくってだんごだとわかった。
 
 デザートは、わらび餅。

 ビジネスホテルの食事処での夕食ということであまり期待してなかった。

 美味しくないか、量が少ないか、いづれにしても後で居酒屋に行こうと、食事前は思っていた。その必要はなく、満足いくものだった。特に、大分の3大名物のりゅうきゅう、とり天、だんご汁がみなでてきたのがよかった。一品ずつ居酒屋で食べるよりも効率よく食べられた。

 

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