2  ク ア ラ ル ン プ ル 街 歩 き

 

地元用の朝食食べて3宗教の寺院へ

  スイスインの朝食は美味しいことはわかっているのだが、今回は地元民の利用する店で朝食を食べてみようと、朝食抜きでホテルを予約した。300円も違わないのだが。そして、朝、アーケード街にでてみた。

 夜は露店がぎっしり出ていたが、普通の道路になっている。道路の両側の建物もよくわかる。
 ホテルから歩いて、1分もたたないうちに、ローカル食堂をみつけた。今まで何度か、スイスインに泊まっていながら、すぐ近くにローカルフードが食べられそうな食堂があるとは気づかなかった。ここで朝食をとることにしよう。
 
 店頭にはテーブルがおかれていて、そのテーブルより店内の側から撮影している。

 写真の左側には麺類の屋台や調理場が見える。右側にはおかずがならんでいて、ビュッフェ式の店になっている。よく見ると麺類の屋台は2つある。この3つの店は別の経営によるもののようだ。この食堂は、3つの店が入ったミニフードコートともいえそうだ。

 下左  ビュッフェのおかずの種類は多い。好みのおかずは自分で盛るようになっている。
 
 上右  入口に近い側の麺の屋台の調理場。

 左  ビュッフェと麺類の両方いただこう。ビュッフェはちょっと控え目に盛ってみた。自分で盛っていく仕組みだ。最後のところでお金を払うようになっていた。10リンギットで少しおつりがあった。

 下左  店の奥のテーブルで食べた。入口の方を見た様子。
 
 
  上右  麺類は、咖喱麺のドライを注文した。

  先に、箸とレンゲと唐辛子入りの醤油らしきものが運ばれてきたのだが、箸とレンゲが直接テーブルにつかないように置いてくれた。好感度が高い。

 次に、スープが運ばれてきた。雲吞が1個とネギが入っている。

  左  咖喱麺ドライ。焼きそばの上に、カレーがかけられているが、じゃがいものカレーだ。この店独特なのか、他の店でもなのかは不明。焼きそばもじゃがいもも美味しかった。10リンギット弱。
 
 朝食後、いったんホテルに戻って、荷物を持つと、すぐにクアラルンプル街歩きに出発。マレーシアは典型的な多民族国家といわれるが、宗教も多様。それで、まずは、ヒンドゥー、道教、イスラムのKLにおける代表的な寺院を訪問してみる。

 最初に、スリ・マハ・マリアマン寺院へ。

 チャイナタウンの中にあるマレーシアで最大のヒンドゥー教寺院。

 入場しようとすると、手で入口の左手のほうをさされた。サンダルを脱いで預けるようにとのことのようだ。

 下左  入口のすぐ左手のところでサンダルを預けた。札を受け取り、出てきて受け取る際に札とともに0.2リンギット(約5円)渡す。

 下右  中に入るとすぐに本堂にあたる建物があった。床はひんやりしていて気持ちよく、柱や天井は極彩色できれいだ。
 上左  本堂にあたる建物の内部。中にはさらに小さな祠がいくつか建てられている。

 上右  本堂の右手にも小さな祠があり、そのひとつは中の像に花輪がかけたりしてあった。

 左  本堂の中にある小さな祠の中ではローソクに火がともされているところもあった。
 関帝廟。関羽を祀る道教寺院だ。チャイナタウンであることを実感させられる。

 下左  中に入り、中庭まですすんだところ。

 下右  最も奥にある礼拝の場。中央が関羽だろうか。
 
 LRTのパサールスニ、連絡通路、KTMトランジットのクアラルンプル駅とすすみ、さらにマスジット・ヌガラ(国立モスク)に向った。クアラルンプル駅から先はちょっとわかりにくく、車道を横切ったりして何とか行きついた感じだ。

 下左  サンダルを脱いで中に入り(実は間違った経路だったのだが、番人には何も言われなかった)、はっきりした経路がわからないまま適当に進むと、池を隔てて礼拝所が見ええてきた。

 下右  池の端にはミナレットがそびえる。
 
 礼拝所。上部はステンドグラス越しに光がさしこむようになってて、明るい。ムスリム以外は、ここは外から見るだけだ。

 下左  女性はスカーフのついた服を着るようだ。男性も半ズボンはダメで、この服を着なければならないようだが、気づいたのは写真の男性を見てから。自分が入場したのは別の入口で、そこにいた番人から何も言われなかったので、まったく気づかずにいたのだ。ちょっと恥ずかしくなった。

 下右  ムスリム以外が入場できる時間は写真の通り決まっている。金曜は避けて、午前中に訪問するのが一番確実のように思う。
 
代替バスで17年ぶりにバトゥ洞窟へ
 マスジッド・ヌガラの2階のテラスから英国の植民地時代のものらしき重厚な建築物が見える。KTM(マレー鉄道)ビルのようだ。

 中央部がアーチ状になっていたり、前方後円墳の形をした窓枠がすらっと並ぶさまはモスクを連想させる。
 
 KTMビルの東側の側面と幹線道路を隔てて昔はKLの拠点駅であったクアラルンプル駅の旧駅舎がある。

 白亜の外観で、これまたミナレット風の塔があり、窓枠は前方後円墳の形をしていて、マレーらしい感じの建物だ。道路をどう渡るのかがわからず苦労した。車の合間を見て横断したのだが、どうすべきだったかわからずじまいだった。

 下左  駅舎の中で、待合室などの前。歴史的な雰囲気があり、風格を感じさせる。

 下右  改札口。自動改札機が場違いの感じがする。
 
 
  クアラルンプル駅からはバトゥ洞窟に行くつもりだった。直通電車が出ていることは2011年にKLを訪問したときに、KTMコミューターを利用して知っていた。2002年にはタクシーを利用してバトゥ洞窟に行ったが、電車があるなら今度は電車で行こうと思っていた。

 ところが、この駅からバトゥ洞窟へはKTMコミューターでいけないと掲示があった。KLセントラルから代替バスに乗りセントゥルまで行き、電車に乗換とのこと。理由の説明はなく、2月からもう半年も続いている。

 下左  KLセントラルからの代替バスを使えばよいとのことだったので、KLセントラルに向い、1階から代替バスに乗車した。でも、前のバスが出たところだったのか30分ほど待たされた。バスは何台か同時に発車し、乗り切れないことがないような配慮があった。バスは無料。

 下右  代替バスは先ほど行ったばかりのクアラルンプル駅のそばを通った。
 
 
 上左  バスに20分ほど乗車し、セントゥル駅まで向い、電車に乗換え。乗換時間は10分ほどで、Touch 'nGOがないと、切符を買わねばならず大変そうだ。電車はセントゥルとバトゥ洞窟の間を折り返し運転している。

 上右  バトゥ洞窟行の表示。

 左  15分ほどでバトゥ洞窟に到着した電車。

 いったんKLセントラルに行ったり、代替バスの時間待ちがあったりと、電車がすぐにあれば25分ほどの区間を、2時間かけての移動だった。

 バトゥ洞窟行きの電車は本来なら20分間隔のようだが、区間運転の電車は40分間隔になっていて、帰りの時刻をしっかり確認しておいた。
 
 
 







    上  バトゥ洞窟の駅舎。

 左  駅舎を出て道なりに進んでいくと、バトゥ洞窟の入口に向う長い階段が見える。その横には黄金色の巨大なムルガン神の像が立っている。
 
 
 上左  石段を上がりきったところ。上がる途中も猿がいたし、上がったあとも猿が多い。ここで一休み。

 上右  振り返ると、そこがバトゥ洞窟の入口。ここにも小さなムルガン神が立っている。

 左  洞窟内は床が濡れていて、涼しい。洞窟に入ってすぐの広いところ。
 
 
 上左  洞窟内にあるメインの寺院だが、工事中だった。

 上右  洞窟内の広場のようなところを突き抜け、反対側にある階段を上がったところ。洞窟から抜け出るようになっていた。

  左  バトゥ洞窟の見学を終えて、下りる前に、ダーク洞窟という別の洞窟があったので、立ち寄ってみた。有料ツアーがあったのだが、時間の関係もあって、ツアーは利用しなかった。

 
 
 
 上左  猿は多く、遊ぶ人もいたが、大丈夫なのだろうか。

 上右  バトゥ洞窟は17年ぶりの訪問だったが、17年前は階段の下には、土産物屋が多少あっただけだった。今は、階段の下が門前町のようにたくさんの店がでていてびっくりした。

 写真は駅への通路だが、駅舎まで土産物屋が続いている。

 左  ここからセントゥルまで電車。セントゥルからKLセントラルまで代替バスで戻った。帰りは順調で、バトゥ洞窟出発からKLセントラル着まで45分ほどだった。
KLセントラル周辺とブキッビンタンでの食事
 KLセントラルに戻ると、すでに15時を過ぎている。もともとは、バトゥ洞窟の帰路、KTMコミューターをマレー人地域であるチョウキットに近い駅で下車して、その付近で昼食をとって、街歩きするつもりだった。代替バスによるバトゥ洞窟訪問に時間を要したため、チョウキット方面にはいかないことにした。

 かわりにKLセントラル周辺で遅い昼食をとることにした。ガイドブックを見て決めた店は、レジェンド・クレイポット・ビリヤニ・ハウス。
 
 土鍋で炊いたビリヤニ(インド風の炊き込みご飯)が自慢の店らしい。

 人気店らしく、15時半だというのに客が多く、空席がほとんどなかったが、たまたま席をたつグループがあって、待たずに座ることができた。客はインド系の割合がきわめて高いようだ。

 チキン・ビリヤニとマンゴーラッシーを注文。ビリヤニ13.5リンギット、ラッシー6リンギット、合計19.5リンギット(約550円)。
 30分ばかり待たされたが、注文を受けてから炊いているのだろうから仕方ない。

 長く待たされて、お腹がすいていたこともあるが、とても美味しかった。そのかわり辛い。見た目は、辛そうじゃないが、とても辛いのだ。写真右上のカレーを混ぜるのだが、このカレーもまた辛い。右上の白いのはヨーグルト漬けの野菜で、これと卵とナンがあったので、辛さをやわらげることができて助かった。

 下左  ビリヤニを拡大。

 下右  マンゴーラッシー。 
 
 
 左左、左右  食後は駅に隣接するショッピングセンターを散策した。

 「ユニクロ」のロゴをまねた「ユビソオ」や「メイソウ」が目に入る。両社とも、衣類も扱っているのだが、衣類の割合は小さく、化粧品、文房具、装身具、食器、観葉植物、おもちゃなど種々の商品を売るなんでも屋という印象がする。日本の業種でいうと100円ショップに似た品ぞろえで、店内の雰囲気も100円ショップ的だが、日本の100円ショップよりはカジュアルな感じがしていて、値段も格別安いというわけではない。
 
  左左、左右  英語名では、YUBISOはいいとして「メイソウ」はMINISOになっている。これじゃあ「ミニソウ」なのだが、、、
 「ユニクロ」では、ロゴの中に顔文字は入れていないのだが、この両者は顔文字を取り入れている。 

  「ユビソオ」はマレーシア企業、「メイソウ」は中国企業だが、名目上の本社所在地は日本になっているそうだ。「メイソウ」のほうが設立は早く、世界各地に出店していて、「ユビソオ」は「メイソウ」をまねたマレーシア企業らしい。マレーシアでは2社とも各地に店があるという。

 ショッピングセンター内では本家「ユニクロ」も出店していた。
 
 ショッピングセンター内で散策したり、休憩したりしていたら、18時になった。2017年に開業したMRT(都心部では地下鉄)を利用しようとしたが、まず、ショッピングセンター内で右往左往。行先表示が雑で、KLセントラル駅になかなか行きつかないのだ。15分くらい同じところを行ったり来たり。

 ようやくKLセントラル駅にでたと思えば、今度はKLセントラル駅の乗換駅であるMRTの国立博物館駅に向ったのだっが、距離が長いのと、これまた行先表示が雑だったため15分くらい要した。MRTの通る深度もかなりあるようで、長いエスカレータで下るところもあった。 
 
  やっとたどり着いたムジウムネガラ(国立博物館)駅にて。

 ここからKLの最大のショッピングエリアといえるブキッビンタンへ向かう。
 
 MRT車内。LRTやモノレールは速度が遅かった。それに対してMRTは速い。LRTやモノレールは車両数が少なく、いつも混雑しているが、MRTは車両数も多く、さほど混雑はしない。

 特に便利になったのは、ブキッビンタン地区へのアクセスで、国立博物館駅から3駅、10分ほどで到着する。国立博物館駅の位置がちょっと難だが、パサールスニ駅はチャイナタウンのアーケード街のそばに出入口があり、チャイナタウンとブキッビンタンの相互移動は劇的に便利になった。
 
  ブキッビンタンに到着。モノレールの駅。従来からあるモノレールは2両編成で混雑していたうえ、速度が遅いし、ルートもジグザグでKLセントラルまで20分くらいかかった。MRT開業で本当に便利になったと思う。

 駅名にAir Asiaとついている。エアアジアがネーミングライツを獲得し、駅名が、エアアジア・ブキッビンタンになっているのだ。話は聞いていたが、実際に見るとインパクトがある。
 
 ブキッビンタンはKLでも代表的な繁華街で、いくつものショッピングセンターがある。また、KLで最大と言われる屋台街のアロー通りがある。すでに、19時に近く、ショッピングセンターには足を運ばず、アロー通りの屋台街へ向かった。
 
 あたりが暗くなりかけてきて、屋台が開店しだして、地元民や観光客がいつの間にか増えて混雑しだした。すでに、食事を始めた人もちらほら。

 席がずらりと並んでいるが、屋台で料理を買ってきて席に着くというじゃなく、席につけば注文取りがやってきて、あとで料理が運ばれてくるというスタイルだ。空席に座ると、すぐに注文を聞きにやってきた。肉骨茶(バクテー)とスコールビールを注文した。肉骨茶16.5リンギット、ビール19.5リンギット、計36リンギット(約990円)。ビールが高いと実感。これでもタイガーよりは少し安いのだが。
 やがて肉骨茶が運ばれてきた。豚肉(内臓も入っていて、普通肉は皮・脂肪・赤身・骨がワンセットでカットされている)ときのこ、白菜、厚揚げなどが、漢方薬とスパイス、ニンニクのきいた醤油味のスープで煮た料理だ。だから本来の意味の「茶」ではない。

 濃茶色であり、「黒肉骨茶」と言われ、シンガポールなどでは胡椒で味つけして透明なスープなので「白肉骨茶」と言われることもあるらしい。

 下左  豚肉をすくいあげたところ。肉はかなり入っていた。

 下右  ビールはスコール。ブラジルのビールらしいが、マレーシアではカールスバーグが生産しているという。味はまあまあでタイガービールのほうが美味しく感じる。
 
 
 
 上左  食べ始めたころには薄暮で客もちらほらだったが、食べ終わったころは真っ暗で客がかなり増えていた。

 上右  屋根の下には、料理ごとの屋台が並んでいた。客はここで注文するのではない。

 左  しゅうまいの屋台。

 下左  いろいろな色のしゅうまいが蒸されていた。

 下右  5個選んで5リンギット。しゅうまいも唐辛子ベースのソースで食べるようだ。
 
 
 フルーツの天ぷらの屋台。

 下左  ドリアンの天ぷら。ドリアンというより、ドリアンベースのソースって感じだった。10リンギット(約280円)。

 下右  MRTのブキッビンタン駅では、両方向の単線の駅が二重に重なっている感じだった。

 チャイナタウンのスイスインに戻った。
 

 

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