6   イ ポ ー か ら ペ ナ ン へ

 

白珈琲の元祖を争う店で朝食と昼食
   朝食をとるため南香茶餐室へ向かった。茶餐室を名のっているとはいえ、カフェというよりは食堂という感じのする店だ。南香茶餐室が母体となって、オールドタウン・ホワイトコーヒーのチェーン店がつくられた。看板には、OLD TOWN WHITE COFFEEと書かれている。

 白珈琲は、南香茶餐室は自店が元祖であると主張している。南香茶餐室と道路を挟んで、新源隆茶室、新源豊茶室が並んでいて、こちらも白珈琲の元祖と主張しているらしい。
 席は満席に近く、かろうじて店の奥の方に、相席で座れるところがあったので、そこに座らせてもらった。

 下左  麺類やご飯もの、一品料理をつくる屋台風の調理屋が店の前と店の横の道路に面しておかれている。

 下右  エッグタルトを焼いているところ。この店はエッグタルトが美味しいということでも有名だ。

 チャークイッティオ、ミルク抜きのホワイトコーヒー、エッグタルトを注文した。
 
 チャークイッティオ。この麺を食べるのはマレーシアにきてから2回目。マレーシアでも一番よく見かける料理じゃないだろうか。

 下左  この店でも、ミルクの入らないホワイトコーヒーの色が見たくて、Iced White Coffee without milk and sugar で注文。前日と同じく、色は黒だと確認できた。

 下右  エッグタルト。真ん中で半分に切って、食べやすいようにしてある。コーヒーとエッグタルとで5リンギット弱。
 
  上左  南香茶餐室はイポー旧市街の中でも、一番南のほうにある。前日、レトロ建築やウォールアートを見ながら街歩きしたのは、旧市街の中でも北の方だったので、この日の午前は、まず旧市街の南部を歩いてみることにした。

 南香を出るといきなり、古めかしい外観の長屋風の建物があった。

 上右  イポーで一番高い建物じゃないだろうか。高層住宅だった。

 左  インド人街。歩いているだけでは、インド人街と気づきにくい。
 
  インド系の食料品店。

 下左、下右  大通りに出て、レトロ建築物を見て歩く。

 華人のエリアだけあって、道教の廟や、その隣には中華系の小学校があったりした。
 
  乾物を扱う店が集中している一帯もあった。

  10時半ごろにいったんホテルに戻って休憩。荷物を整理して、シャワーを浴びてから、チェックアウトタイムの12時に荷物を預けて、昼食に向った。
 
  昼食をとろうと思った店は、朝食をとった南香茶餐室と道路をはさんで相対している新源隆茶室と隣の新源豊茶室のうちどちらか。どちらでもいいのだが、向って左側の新源隆に入った。

 この2店は、白珈琲の元祖を主張していて、南香とは元祖を争っているらしい。この2店は名前が似ているところから想像できるが、親戚であるらしい。

 下左  新源隆の店頭。

 下右  新源豊の店頭。
 入店した新源隆の店内。そこそこ混んでいて、1つだけあった空きテーブルに着席した。

 注文は、ミルクなしのホワイトコーヒー、プリン、雲吞麺ドライにした。ところが雲吞麺はできないという。で、咖喱麺ドライにかえたが、ダメだという。それで、スープありの麺しかできないのかと思って聞いたが、この日は麵は営業を終えたらしい。よく見ると、麺のコーナーは片付け中だった。

 代わりに提案されたのは、隣(新源豊)で注文して、こちらに運んでもらうということ。そんなことができるんだ。
 
 すぐに新源豊に行った。写真は新源豊の店内。

 こちらも麺の営業は終わりかけていたのだろうか。雲吞麺も咖喱麺もできないとのこと。ほかに麺が思いつかないでいたら、麺に入れる具をいろいろ見せられた。厚揚げとか魚のつみれなどだ。スープに入れる具を選べということらしい。それで、具を3つ選んで、ドライで注文した。注文を終えて、新源隆のほうへ戻った。
 上左  新源隆に戻ると、すでにコーヒーとプリンがテーブルに置かれていた。コーヒーは3度目のIced White Coffee without milk and sugar での注文。

 この店のコー^ヒーと南香のコーヒーの違いはと問われると、自分にはわからない。

 上右  プリンは前日食べた天津茶室のと同じく手作り感が強いが、少し柔らかい感じがして、シロップの甘みが強いように思った。コーヒーとプリンで約5リンギット。

 左  まもなく麺が隣から運ばれてきた。7リンギット払う。

 ドライの麺は、オイスター味で、具は何も入っておらず、ネギかニラがふりかけてある。
 
 スープには選んだ具が入っていた。スープの中に入れただけじゃなく、少し煮込んであった。この麺の名は何か、ちょっとわからなかった。
 
 並んでいる店舗の一番奥にあるのが南香。写真に写っていないが、その向かいが新源隆と新源豊だ。そして、高層住宅がそびえているが、何とも場違いの感じがする。

 下左  ホテルに戻ったが、イポー駅で長く待つのを避けるために、預けていた荷物を受け取ったあと、20分ほど、ロビーで休憩。

 下右  ホテルからイポー駅までは1kmほど。途中に州立モスクがあった。ドームが多数あるのが珍しい。
 
イポーからペナンへ
 
 上  イポー駅。白亜の美しい駅舎だ。

 左  駅舎の中央に待合室、改札口などがある。

 下左  改札口の前。13時54分発で、駅には出発の20分ほど前に到着したのだが、まだ入場はできなかった。

 時刻表を見て気づいた。13時54分発より前のバタワース行きはとれなかかったのだが、もともと列車がなかったのだ。午前中は、北の方へはアロースター行になっていて、バタワースには立ち寄らない。それで、13時54分発がバタワース行きとしては一番列車だったのだ。


 下右  10分前に改札がはじまり入場。3番ホームに向うために、エスカレータで跨線橋へ向かう。その際に、駅舎をホーム側から撮影。
 
 マレー鉄道は電化がどんどん進み、2018年現在で、東海岸線全部と西海岸線最南端付近をのぞいて電化された。それに伴って、電化区間には電車特急ETSが走るようになった。

 2001年から02年にかけてのマレーシア訪問のさいは、KLコミューター運転区間をのぞいてまったく電化されておらず、KLかからバタワース行きとシンガポール行きに乗車したが、いづれも客車列車だった。

 定刻に、電車特急ETSバタワース行きが到着。

 下左  すぐに乗車。

 下右  車両の中央から、固定された座席が前方と後方を向いている。どちら方向に走るにしても、半数の客は進行方向と逆方向を向いて座ることになる。自分の座席も逆方向を向いていた。
 
 
 予約時にプリントアウトした紙がそのまま乗車券になった。車内改札のときに押されたのが青くかわいいスタンプ。

 下左  定刻より5分ほど遅れてバタワース着。

 写真は列車の先頭部だが、撮影している自分の背中側は、かつては、くし形ホームの根元の部分があり、そのままフェリー乗場に歩いて行けるようになっていた。

 下右  現在はいったん2階にある改札を出て、さらに再び1階に下る必要がある。
 
 
 
 上左  現在はフェリーに乗る場合、本来は専用通路を歩いて向かうのだが、一時的に専用通路が、写真の先の部分で閉鎖されていた。

 上右  無料シャトルバスのほうへ誘導された。

 左  フェリー乗場行きの無料シャトルバス。

 下左  フェリー乗場は本来は100mほどしか離れていないはずだが、遠回りをして5分ほどかかって到着。ここからフェリーの切符売場まで少し歩く。

 下右  フェリーの切符売場に到着。
 
 
 
   上左  切符にはバーコードが記載されている。かつてはトークンだったのだが。1.2リンギット。

 バタワースから乗船するときだけお金を払うのは昔と変わっていない。

 上右  改札口。バーコードの読み取り部があり、そこにバーコードをあてる仕組みだ。

 左  船内。最先端部から後方に向けて撮影。中央部の赤青の色が見えるところにベンチがある。ベンチが昔より少なくなった気がする。
 
 ジョージタウンに向う途中にすれ違ったフェリー。

 このフェリーに乗るのは2011年1月にアロースターから南下してきて乗船して以来、7年半ぶりだ。何度乗っても、フェリーで渡るっていうのは感慨深いものだ。

 下左  ジョージタウン到着。

 下右  前回のペナン訪問時にはなかったが、新たにできた市内の無料バス。フェリー乗場が起終点になっていて、ジョージタウンの中心部を回る。ホテルに向かうのに、さっそく利用した。
 
 
  バスをチャイナタウンで下車して、ペナン通りを少し歩くと、すぐにグランドインがあった。17時ごろ到着。

 ジョージタウンのチャイナタウンの繁華街にあり、とても便利な位置にある。その割に格安であるということから選んだホテルだ。ロケーションは最高の部類だと思う。
 
 選んだ部屋は2段ベッドの部屋。スタンダードの部屋よりも安かったため選んだ。

 これはちょっと失敗だった。あまりにも狭いので、強烈な圧迫感がある。床でスーツケースをなんとか広げられる程度だった。加えて窓がないので(押上式の小さな窓はあるが、壁が見えるだけ)暗くて、カビ臭いにおいがこもっている。外から戻ってきたときは、10分ほどは気になる。

 結果論になるが、修行しているわけじゃないから、もう少し快適性を考えて、2段ベッドの部屋よりは少し高くなるが、スタンダードの部屋にしたほうがよかった。

 下左  ベッドの横には壁がせまっている。
 
 
 上右  トイレとシャワー。狭いのでシャワーを使うと、便器も濡れてしまう。

 左  ロビー。ここで19時にネット仲間のkimcafeさんと待ち合わせ、オフ会を行う。kimcafeさんと海外で行うオフ会は4度目だ。今までに、台北、バンコク、台南でおこなってきた。

 kimcafeさんは、タイからマレーシアを経てインドネシアに至るコースを90日間かけての長期旅行の途上だ。ペナンには自分の到着する前日からやってきていらっしゃる。

 
 
 合流後、2人で街歩きしながら、食事場所を探した。事前に目星をつけておいた鍋料理の店があったのだが、休業中だった。

 結局、kimcafeさんがお泊りの宿の近くのインド人エリアにある屋台に向うことになった。
 
 めざす屋台に到着。まずはここで腹こしらえしていくことにした。

 料理ごとに鍋に分けて置いてあるのを注文するのだが、メニューには書いてあっても、ないものも多い。kimcafeさんは羊の脳みそのカレーが食べたかったようだが、なかった。

 下左  マトンカレー。

 下右  チキンカレー。
 
 
  ロティジャラを焼いているところ。

  これは初めて食べた食べ物。ロティは日本のクレープに似た感じだが、ロティジャラは、ロティを麺のように細く焼き上げているのが特徴。

  焼くのを見ていたが、麺のようなのをクレープを焼くように焼いていた。面倒そうで技術がいりそうだった。色は黄色なので、一見すると小麦麺のように見えるが、食べると違いがわかる。
 
 
  上左 ロテイジャラ。

  上右 ビリヤニ。

  左  チャパティ。以上、1人あたり10リンギットになった。

  少し離れたカフェでビールを飲むことにした。
 
   カールスバーグの缶が7リンギットと格安だったのが、この店を選んだ理由。

  kimcafeさんとは久しぶりの再会だったのでさまざまなことに話題がおよぶ。この日だけで話おえるのは無理なので、翌日の約束をしてこの日は散会。宿に戻って1日を終えた。 

 

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