13  バ ン コ ク 立 寄 り

 

 いよいよ、ミャンマー出国。この日は、特別な日 なのだ。バンコクですぐに乗り継いで、日本に帰らない。1泊だけだが(ただし24時間以内の乗り継ぎなので、途中降機にはならず、追加料金はなしで済んだ)バンコクに立寄 るのだ。そして、ネット上 で親しくしてもらっている、ヒョウちゃんとオフ会を計画しているのだ。

 さて、長らく履いてきたサンダルをホテルに置いたまま部屋を出た。ベルトが痛んで足が固定しなくなていたため、靴ずれをおこすようになってきたためだ。 記念にサンダルの画像をとっておく。このサンダル、暑い国での旅の友として、各地を歩いてきたもので思い出深いものだ。タイ、インド、インドネシア、マレーシア、ベトナム、トルコ、カンボジア、メキシコ、エジプトそしてミャンマーで履いてきたものだ。 日本でも履いた。かなりくたびれてきてからも、ついつい履き続けた。思い入れのあるサンダルなので、ゴミ箱に入れる気にはならず、床に置いてきた。

 7時にレストランで朝食。7時30分に車を呼んでいたのだが、早めにやってきた が、まだ食事中だったので、待ってもらった。ホテルのスタッフに別れを言って車に乗り込む。

 空港へは20分くらいで到着。7時40分だった。 車を降りたところが、先日、国内線を利用するときに降りたところと同じだったので、国際線だとドライバーに言うと、ここだと言われた。小さな空港なので、国内線と国際線の入口が隣あ っているようだ。着いたのが、少し早すぎたようで、まだチェックインが始まって おらず、しばらく待った。それにしても、一国の首都の国際空港というには、少々小さく、また古びている。

 やがて、チェックイン、出国手続、セキュリティチェックなどをまたたく間にすませ、待合室で長く待った。上の画像と同じくらいの数のイスが、撮影している自分の後ろにもあったが、そのくらいの大きさの待合室だ。この待合室 は国際線用のただひとつの待合室だ。使われているゲート(というより単に、滑走路側についているドア)も1箇所だけだ。国内線用も同じくらいの大きさの待合室がひとつあるだけ。

 出発予定の10時5分をすぎても搭乗の気配はなく、10時15分ごろようやく搭乗のためにバスに乗る。結局、何もすることなく2時間、この待合室にいたことになる。機体までのバスは、もと日本のどこかで使われていた路線バス。残された表示から関東地方のバス会社だとわかる。

 飛行機の窓から新しいターミナルビルを建設していることがわかった。でも、この日は工事が行われている様子はなかった。今度、ミャンマーにやってくることがあれば、新しいビルができているだろうが。(注:2016年末から2017年初にかけて2度目のヤンゴン訪問をし、その際に新しいターミナルを利用した。)

 客の搭乗が終わるとあわただしく離陸。ヤンゴン・バンコク間は、600kmほどでわずか1時間のフライト。だが、行きと同じく、短距離フライトとしては、量、質とも まあまあの機内食が供せられた。早めの昼食で、オフ会を控えている関係上、ちょうど都合が良かった。30分の時差のために、時計の針を30分進めた。

 バンコクには12時ごろ到着。入国手続きに少々待たされた。

 バンコクは1泊だけなので、ガイドブックは持ってこなかった。半日程度の移動なら、ガイドブックなしでもバンコクを歩けるだけの自信があったからだ。だが、タクシー代や出国税などがいくらかかるのか不明であったのは痛かった。いくら両替すればいいかわからなかったからだ。考えた末、40ドルを両替して1588バーツ。これに持参した100バーツ。オフ会の食事代、翌日のタクシー代、出国税を含めてこれでやりくりすることにした。

 エアポートバス乗場にやってきたのは13時ごろ。少し待って、ナナを通るエアポートバスがあったので、乗車。バス代100バーツ。高速道路から眺めるバンコクの街並みは、日本からやってきたのでは、もはや何とも思わないだろうが、ミャンマーからやってくると、いきなり大都市に放り込まれたような感じで新鮮だ。(注:2006年にスワンナブーム空港ができたが、この旅行当時はまだ鉄道ができておらず、バスを利用して市内に向かった。)

 スカイトレインのナナ駅前で下車すると、ナナホテルはすぐ近くだった。14時 すぎホテルに到着。ややくたびれた感じのホテルだが、規模は結構大きく、フロントから部屋までもかなりの距離だ。

 部屋もくたびれてはいるが、とても広し、掃除もきっちりやっているようだ。1時間ほど、 涼しい部屋で疲れた体を休めた。

 少し休んでから15時すぎにホテルを出発。18時にヒョウちゃんと待ち合わせをしているので、そう遠くへは行けない。チャオプラヤ川のボートに乗ってワット・アルンにでも行ってみようかなと思った。だが、失敗1発目。スカイトレインを反対向きのホームから乗ってしまった。原因は、列車の通行方向を間違ったためだ。左側通行、右側通行、しっかり頭の中に入れておかないと、ついつい日本と同じに考えてしまう。

 スカイトレインの終着駅、サパーンタクシン(タクシン橋)に到着。次はボートでワット・ポーの近くの船着場まで向かう。だが、ここで失敗2発目。チャオプラヤ川を渡って、対岸まで向かうボートに乗ってしまったのだ。原因は、よく確かめなかったから。対岸に行くボートなんて、橋があるからあるはずないと思い込んでいた。前年には、橋を歩いて対岸に渡っている。だが、実は、そんなボートがあったのだ。動き出してから異変に気付いたが、時はすでに遅しであった。(注:本稿作成時に終着駅であったサパーンタクシン駅は、その後の延伸で、中間駅になった。)

 対岸からタクシン橋を撮影。橋のたもとに、川を渡るボートの乗場が見える。チャオプラヤ川のボートの乗場は、橋桁の向こう側にあるが、この画像には写っていない。

 何とか、ワット・ポーの最寄であるター・ティアンまで行ったが、 すでに16時。対岸に渡るボートに乗ってワット・アルンまで行くには時間不足かもしれないと思った。ヒョウちゃんと前回のオフ会を行ったオアハカでも遅刻してしまったので、今回は定刻に行きたいと思った。そのため、ボート乗場付近の屋台街を少し冷やかして、あとは待ち合わせ場所に行くことにした。

 屋台街のど真中にもプミポン国王の肖像画があった。 お偉いさんの絵がいたるところにある国はいくつかあるが、タイもそのひとつ。だが、なぜかあまり違和感はない。

 揚げ物の屋台。ミャンマーからやってくると、バンコクの屋台は、とてもきれいで衛生的な感じがする。

 再び、ボートに乗ってサパーンタクシンに戻ることにした。画像に写っている建物を抜けたところがボート乗場。いわばボートターミナル。

 ボートから眺めたワット・アルン。いづれ再訪問してみることにしよう。

 途中、見かけた橋。一瞬、壊れているのかと思ってしまった。それにしても、変わったデザインである。

 再び、サパーンタクシンからスカイトレインに乗って、サヤームへ。 サヤーム駅そばの繁華街はサヤーム・スクエアとよばれ、バンコクを代表する繁華街である。まだ待ち合わせ時間まで、1時間近くあったので、事前に、食事場所の候補として名前があがっていた、タイスキのレストラン である広東などを探したりした。

 サヤームからチットロムまで、スカイトレインの通る真下が空中歩道のようになっていたので、そこを1駅分歩いてチットロムへ。1km近くあるが、地上の道路を歩くより歩きやすくてよい。チットロム駅に隣接し ているゲイソーンというショピングセンターから、セントラル・ワールド・プラザへとつながっている歩道橋に出たところが待ち合わせ 場所。懐がちょっと心配で、ゲイソーンの中の両替屋でもう10ドルをバーツに両替しておく。

 約束の5分ほど前に待ち合わせ場所へ。ほどなくヒョウちゃんも現れた。どこへ行くか相談した結果、待ち合わせ場所から歩いていける距離にある黄炎泉餐室という海鮮料理店に決定。ヒョウちゃんが、泊まっていたホテルの近くにあったので、発掘できたらしい。

 待ち合わせ場所から10分ほど、バンコクの繁華街のひとつラチャダムリ通りを歩き、店に到着。かなりの人気がある店らしく結構込んでいるが、空テーブルもそこそこにあるといった感じだ。さっそく、数品注文し、ビールで乾杯。

 ヒョウちゃんは、ラオスを旅行してきて、バンコクに戻ってきたところなので、ラオス情報を、自分はミャンマー情報を持ち出したりして、旅のひとときをすごした。また、今後の計画についても話したりして大いに盛り上がった。

 茹エビ

 はまぐりのカレー味

  イカフラ

 ウェーターに撮影してもらった1枚。

 海鮮鍋

 炒飯

 店の外観

 2時間30分ほど楽しんで閉会。翌日の空港へのタクシー代や出国税が心配だったが、ヒョウちゃんが多めに払ってくれて大助かり。ヒョウちゃんとは、いづれどこかでの再会を約束して別れた。

 再び、ラチャダムリ通りを歩いて、チットロム駅へ。画像はチットロム駅近くの歩道橋からの夜景。

 スカイトレインでナナ駅、そしてホテルへ戻った。ホテルのウェルカムドリンクのサービスでジュースを一杯。そのあと部屋へ。ホテル向かいのナナプラザに行き、試しに1軒入ってみたが、慣れてないためか、雰囲気をよく思わず、すぐに出る。翌日は帰国するだけである。最後の一夜もまたたく間に過ぎていった。

  

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