4   与 那 国 散 歩

 

 夜は布団と持参したナイトウェアだけでは寒すぎて、ダウンを着て寝た。

 エアコンは冷房専用で暖房には使えない。以前居酒屋で隣の人から沖縄の家庭では冷房専用のエアコンが多いと聞いてびっくりしたが、本当だった。

 ロビーに冷蔵庫がある。この中に、食パンが入っていて、1人2枚食べられるとのこと。オーブンレンジや皿も使える。、自炊も可能なので、ダイビングなどで長期滞在するなら、自炊生活もいい。今回は2泊なので、食材購入などしている間がなく不可能だが。
 食パン2枚の朝食。

 那覇で飛行機に乗る前にコンビニで副食を買わなかったのは失敗。

 前日、西崎に行ったとき、商店で飲物や菓子を買ったが、朝食の副食に手軽に食べられるようなものはなかった。

 ロビーでも他の客にはわずかに出会っただけ。宿泊者はあまり多くなさそうだ。

 この宿は旅行支援に参加していないので、参加している宿に回ったか。旅行支援参加の宿に泊った客は与那国では苦労しているだろう。クーポンが使える店がほとんどないためだ。
 1日、与那国島を回る。主に歩くのだが、一部はコミュニティバスを使う。

 このバスだが、無料なのだ。観光客なのに無料とは申し訳ない気持ちになる。16年前に与那国島にやってきたときも無料で、まだ続いていたと喜ばしくも思った。

 バス停の看板はなく、ブロック塀などにバス停の掲示が貼ってある。そのため、バス停を見逃しやすい。

 宿の最寄のバス停は、宿から1分の「久部良北」。8時発のバスに乗るつもりだったので、5分前に宿を出た。寒いのでダウンを着る。
 
 上   路線図を拡大。8の字型の路線だ。

 左の方の「久部良北」から乗車し、右の「DiDi」に向かう。その後、歩いて図の右端の東崎や山のマークのあたりにあるアヤミハビル館などを歩く。祖納の集落に出て、昼食後、ティンダハナへ。「嶋仲」からバスで「比川」へ行き、Drコトーのロケセットを見る計画。

 左   無料バスはワゴン車。同じ宿の宿泊者2人とともに乗車。すでに3人乗っていた。乗車すると、行先を聞かれるので、行先を決めておかねばならない。
 「DiDi」(ディーディー)とは国際交流館で展示施設なのだが、まだ開館しておらず、あとで見学することにして、東崎(あがりざき)をめざす。

 この日も強風で、小雨だ。雨は傘なしの限界を超えているが、傘をさすと骨が折れそうになるので我慢する。
 テキサスゲート。

 放牧されている馬や牛が逃げないようにするためらしいが、こんなので逃げないのか不思議。でも、自分が通るときも気をつけて歩かないと溝にはまりそうだった。ここだけじゃなく、数ヶ所にあった。
 
 グテイクチデイ。

 琉球王国時代のもので、高台にあり、島に近づく船を見つけると、集落へ早馬で知らせにいたっという。
 1時間ほど歩いてようやく東崎(あがりざき)が見えてきた。写真の左端のところ、車できた場合も、風車の近くにある駐車場からは歩かねばならない。
 東崎の灯台が近づいてくると遊歩道がなくなり、与那国馬が放牧されている草原の中を歩いていく。
 東崎灯台に到着。
 
 与那国馬は一般的な馬にくらべて小さい。ポニーに似ている。また、近づいても人を怖がらないし、攻撃したり逃げたりしない。
 
 灯台近くから海岸を見ると、海岸へ下りる道もあった。この付近の海岸をアリシという。再び上がるのが大変ななので下りなかった。
 
 さらに30分ほど歩いて立神岩の展望台に向かう。その少し手前に軍艦岩の展望台に立寄る。
 
 立神岩。由来などの説明はなかった、

 このころになると、雨はやんでよかった。でも風はきついまま。

 下   再び1時間ほど歩いて、島の中央部にあるアヤミハビル館へ。アヤミハビルはヨナグニサンの昔の名。
 
 上   まずビデオを見る。この巨大なガがやってきたら恐ろしいなぁ。

 左   ヨナグニサンの飼育も行われていた。

 このほか、与那国島の希少生物に関する展示があった。
 
 アヤミハビル館のすぐそばに「どなん酒造」があった。前日、飲んだばかりだ。入口からのぞくと展示コーナー兼即売所のようなのがあり、入ろうとしたが鍵がかかっていた。
 
 30分ほど歩き、祖納の朱楽へ。最初に、朝、バスを下車したDiDiへ。国際交流会館の略称。この施設は16年前にはなかった。

 展示は、与那国町についてのものと台湾についてのものだった。

 写真は、チンムリ。

 揚げ豆腐、ようかん、麦天ぷら、ブン(山の芋)。昆布、ナントゥ(餅菓子)、かまぼこから構成される供え物。旧暦3月3日の祈願で用いられる。
 与那国町は台湾の花蓮市と姉妹都市であり、その関係で台湾に関する展示があった。

 写真は台北の昭和町で日本家屋が残っているという。行って、実際に見たい。
 
 昼食のとれる店を探すのには苦労したが、なんとか「シーサー」でいただくことができた。

 店内では食べることができず、写真の右に写っているテーブルでいただいたが、強風で寒かった。
 
 みそそばと天ぷらをいただいた。

 沖縄そばのみそそばは初めてだ。とんこつ味で味噌をまぜた感じだ。沖縄そばではあまり見かけない、野菜中心の具材だ。
 祖納の集落のはずれにあるティンダハナに上る。
 ティンダハナの上部にある展望台。

 下   展望台からの祖納集落。左の海岸が、ここに上る前に立寄ったナーマ浜。
 
 
 
 上左   「嶋仲」バス停から乗車。祖納集落の写真では左下の付近。

 上右   無料バスに乗車。比川(ひがわ)と告げて乗車。

 左   「比川」バス停。ここはブロック塀がなく、バス停名を張ったプラスチック板を柱にくくっていた。
 
 数分歩き、TVドラマ「Drコトー診療所」で使われたロケセットへ。
 
 内部も撮影されたときのままで残されていた。
 
 屋上に上がり、比川浜を見る。
 
 無料バスに乗車。写真左上の柱にバス停の板がくくられている。

 16年前の訪問時と大きく変わったのは自衛隊の駐屯地ができ、バス停も設置されたこと。バス停で私服の隊員が下りて、別の隊員が乗車。
 
 「久部良北」で下車し、宿でしばらく休憩。

 18時30分に予約している居酒屋「サザンコール」で夕食をとりに出かける。
 
 店内。

 写真に写ってない側に5、6人のグループが2組きていた。

 下左   飲物はまず泡盛「与那国」。

 下右   製造所じは与那国町の「崎元酒造所」で、前日飲んだ「海波」と同じ。
 
 
 カジキのハラゴの刺身。

 ハラゴは脂がのっているが、筋の多い部位。値段はカジキ刺身と同じだった。
 
 骨唐揚げ。

 前日に隣の人が食べていて、骨付きカジキの唐揚げのことだとわかったので注文。

 下左   長命草酒。

 下右   製造所は与那国町の「崎元酒造所」で先ほどの泡盛と同じ。
 
 
 長命草のかきあげ。
 
 にんにくのホイル焼き。
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