11日目  シカゴ美術館と「十字交差」

 

シカゴ美術館とホテル替え
  朝食はホテル近くの「コーナー・ベーカリー」でとった。ごく普通のカフェだが、朝食によく利用されているらしい。
 
 食べ物は注文カウンターで支払い、渡された番号札を見えるように空いた席で待つ。

 飲物は、支払いは食べ物と一緒にすませるが、コーヒー以外は専用のカウンターへ行って、レシートを見せて品物を受けとる仕組みになっている。ホットコーヒーだけはカップを渡され、セルフでいれる。
 
 店のおすすめメニューが表示されていて、そのひとつである「アナハイム・スクランブラー」をいただいた。

 スクランブルエッグ(トマト、アボガド、ベーコンなどが入っていた)、ポテト、トーストの盛り合わせだ。ポテトの雑な盛り方がいかにも米国らしい。

 下左 アイスコーヒー。

 下右  店内。 
 
  上左  朝食後はそのまま最寄りのグラント駅へ。はじめ入口がどこにあるかわからなかった。ホテルの建物の一角が入口の階段だった。

 上右  レッドラインでモンロー駅へ。東にすすむと"Loop"のアダムス/ウォバッシュ駅があった。

 左  "Loop"の高架下はかなり古い構造だ。電車が通るときはかなりの騒音がする。
  さらに東にすすむとシカゴ美術館がある。

 開館すぐだったので、あまり待たずに入場券が買えた。入場券売場で荷物を預けるのが珍しい。


 下左  たまたまだが、印象派関係の特別展をやっていた。モネ「サン・ラザール駅に到着したノルマンディー号」。

 下右  ルノワール「二姉妹」。
 
 通常展も印象派を中心に見て回った。スーラ「グランド・ジャット島の日曜日」。

 特別展をやっていたこともあるが、米国の3大美術館の中では、ここがメトロポリタン、ボストンよりも印象派は充実しているように思った。

 ホテル替えの関係で、13時には美術館を出なければならず、印象派以外は駆け足になった。

  下左  いくつかの棟からなる美術館だが、連絡通路がメトラの線路をまたいでいた。

  下右  日本の展示も充実していたが、駆け足で見ただけ。
 
 13時前に美術館を出て、ホテルに戻った。3時間では、とても十分に見ることができなかったが、印象派の特別展も見られて満足だった。

 少し間があったので、ウェルカムデザートの残りを昼食代わりにいただいた。(撮影はホテルに着いてすぐにしたもの。少しずついただいていたので、このときいただいたのは半分ほど。)
 
 
 14時にチェックアウト。引き続き、ホテル替えで、別のホテルに向かう。1泊は、SPGアメックスの無料宿泊特典で泊まったのだが、1泊35000円であったので、同じところに実費で3泊するわけにはいかなかったのだ。

 向かったのは、「フェアフィールド・イン&スイート・シカゴ・ダウンタウン」。シカゴの都心部にあるマリオット系の中では一番安く12000円台で、しかも朝食つきだったので、ここを選んだ。ホテルの移動は、歩いて15分ほどだった。ここに3泊する。
 
 チェックイン時刻前だったが部屋に入れた。前日に泊まったリッツカールトンの半分ほどの広さで、この旅でカナダで泊まっていた平均15000円程度の部屋よりも狭い。

 下左  狭かったこと以外には、気になったことは室内では何もなかった。

 下右  窓からは道路の反対側の建物がよく見え、常時カーテンを閉めておかねばならなかったのが難だった。
 
"Loop"の「十字交差」、野外アート、ウェリスタワー、シカゴピザ
 ホテルで1時間ほど休憩してから街歩きに出発。最初に向かったのは「十字交差」。

 「十字交差」とは線路が直角に交わる交差のこと。日本では、かつて、阪急の西宮北口で見られたものが列車本数が多くて有名だったが、今はなくなった。現存するものは伊予鉄道にあるのと、名鉄と名古屋臨港鉄道の交差点にあるものだが、阪急のように列車本数が多くない。

 シカゴの場合は、地図の〇印のところに「十字交差」がある。ここの特徴の1つ目は列車が本数が極めて多いこと。2つ目は、「十字交差」の北東、南東、南西側にある渡り線も使われていることだ。
 クラーク/レイク駅のホームの先端部分から見た「十字交差」。手前が東。

 東西方向と南北方向の複線が直交している。また北東、南東。南西側に渡り線がある。

 右上に写っている建物で監視をしているのだろう。

 
 ピンクラインが南からやってきて西へ向かう。この場合は南行と東行の線路をこえるので、危険だ。
 
  ブラウンラインの南行列車。東西方向の線路を十字交差する。
 
 ブラウンラインが北からやってきて、ループに入り東に向かう。背後に写tっているのは、南から西に向かうピンクライン。かなり接近してカーブしながらすれ違っている。
 
 グリーラインの西行が出ていった。南北方向の線路と十字交差する。

 グリーンラインだけは、ループを通過する系統のなかで、唯一の通り抜けて別方向に向かう系統だ。
 
 オレンジラインは、南からきて東に向かうので、線路をこえることはなく、渡り線を渡るだけ。

 複雑な「十字交差」を30分ほど見たが、ひっきりなしにやってくる多くの系統が行きかうのには感心した。
 
 ループの高架下の様子だが、線路が下から丸見えなのに驚いた。
 
 「十字交差」見学のあとは建築めぐり。

 「ジェームス・R・トンプソン・センター」。円錐の下半分のような形のガラス張り。イリノイ州政府庁舎になっている。
 トンプソンセンターの前にあるのが、デュビュッフェの「起立した野獣へのモニュメント」。意味不明だった。

 下左  デイリーセンターの前にあるのが、ピカソの作品で無題。ピカソがシカゴ市に寄贈したらしい。デイリーセンターは錆びたような金属でおおわれているのが印象的。

 下右  ピカソの作品のある広場と道路を隔てて、シカゴテンプルがあり、その横にあるのがミロによる「ミロのシカゴ」。人物を抽象化したような感じだ。
 
 
   上左  ミロの作品の横に建つのが、シカゴテンプル。下部は普通の高層ビルだが、最上部がメソジスト派の教会になっている。

 上右  チェイスタワー。上階に行くにしたがって、次第に床面積が狭くなっていて、曲線で変化するのが特徴。

 左  シャガールのモザイク壁画「四季」。チェイスタワーのそばにある。
  連邦政府センターの3棟の高層ビルがあり、その広場にガルダーの「フラミンゴ」がある。黒いビルに挟まれた赤い像がよく目立つ。もっとも、これがフラミンゴだとは思えなかった。
 "Loop"の南端まで歩いてきた。北端から南端まで1.5kmほどだ。南端部の線路の下。高架を支える橋脚がきれい。

 下左  シカゴ商品取引所。全体を撮影するポイントがなかなかなくて苦労した。北側のビル街の谷間から撮影。

 下右  ウィリスタワー。シカゴで最高の高さを誇る。1973年にできた当時は世界一の高さで、1998年まで世界一だった。その後も、米国では最も高かったが、2013年にワールドトレードセンターに抜かされた。2019年現在で世界で17位、米国で2位、シカゴで1位の高さ。
 
 
 
 上左  ウィリスタワーの展望台に上ってみた。入場券売場は地下にあり、いったん地下へ。入場券を買うのと、エレベータに乗るのとを合わせて1時間ほど並んだ。

 上右  エレベータに乗れたら、103階の高さをわずか1分で上がれた。(最上階は110階だが展望台は103階にある。)

 左  高層ビル街が美しい。台形のハンコックビルの右の少し低いのが1泊したリッツカールトン、その右の高いのがシカゴで2番目に高いトランプタワー。
 
 
  上左  展望台にいる間に日没があった。

 上右  ビルから2mほど外に飛び出した透明なアクリル板の「レッジ」があり、そこに上るための行列。こちらも1時間ほど並んだ。

 左  暗くなり、道路が明るくて碁盤の目であることがよくわかる。昼間と夜間の両方の景色を見ることができてよかった。
 「レッジ」から下を見た写真。透明な板の下に道路などが見えて、さすがに怖い。

 「レッジ」に上るところには係員がいて、1グループずつ入れていた。制限時間は1分。

 2時間30分滞在したが、2時間は並ぶのに費やした。
 
 CTAトレインの”Loop"とレッドラインを乗り継いでグラント駅下車。

 近くの「ピッツェリア ウノ」のシカゴピザで夕食。シカゴピザを最初に作った店らしい。
 
 スモールを注文。シカゴピザの特徴は、分厚いこと。それで、ディープディッシュピザとも呼ばれる。

  パン生地で作った皿に具が盛ってある感じ。ものすごい量だったが、何とか完食した。

 下左  飲物はブルームーン。

 下右  店内は混んでいたが、何とか席を確保した。ピサとビールで税・チップ込み約33ドル(約3600円)。満腹になってホテルまで歩いた。
 

 

 

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