2 日 目  サ ム 山 麓 一 周 と 登 頂

 

朝食は屋台のブン・マム
  1日目の夜、大きな動きがあった。まだベトナムに到着したばかりで、旅が始まって間もないのだが、旅を中断し帰国することになったのだ。旅の途中での帰国は初めての経験だ。

 夜中中、日本との連絡、そして、急な帰国に向けての航空券の予約などを行った。今回のJALの航空券は取消不可のもので、予約をなくするためにはJALに連絡しなければならない。予約をなくさないと、同じ時期に新たな航空券を買うことはできなくなっている。最初はJALの特典または有償で航空券を確保しようとしたものの、夜中にJALに連絡できなかった。それで、ほかの航空会社の航空券をあたったのだが、各社とも難点があり、結局、キャセイの翌々日の便を確保した。

 また、もともと予約していたホテルのキャンセルと翌日にタンソンニャット空港そばで泊まるための予約を入れた。こんなことで、1日目の夜はほぼ寝られなかった。

 
 2日目は、1日だけ観光をすることにしたのだが、観光に先立って、翌日にホーチミンまで戻るためのバスの切符を買いにいった。オフィスはホテルから100mほどのところにある。行きと同じFUTA BUSの寝台バス利用で、11時のバスにした。10時30分に、切符を買ったオフィスにくるように言われた。

  切符を買った後は、朝食のために市場に向った。市場の外側には食べ物の店が並ぶのだが、その中には屋台も多い。そうした屋台の1軒に入ってみた。
  「ブン・マム」を注文。「ブン・マム」は、市場などで売っている魚を発酵させた「マム・カー」でスープを作っている麺だ。

 「マム・カー」を入れているので、スープはこげ茶色。臭いをかいでみると、魚臭いのだが、市場で「ブン・マム」を見て回ったときほどのことはない。

 具は、豚肉、さつま揚げ、えびなど。前夜に食べた「ブン・カー」と同じく、黄色い身の魚も入っている。
 野菜の皿がついていて、どっさり野菜が食べられるのがうれしい。もやし、いんげん、名前はわからないが葉もの、それに黄色い花などが入っている。
 
 野菜を入れた状態。黄色い花が目立つ。

 下左  ブンは米麺だが、前夜食べたのは、ビーフンのように細かったのだが、今度は太くて、日本の細うどんのような太さだ。

 下右  「カフェ・ダー」。アイスコーヒーだが、熱く、とても濃いコーヒーの上にカキ氷をぶち込んだものだ。氷を溶かしてから飲んだ。前夜の屋台もだったが、屋台の氷が安心できるのか?は不安だったが、何事もなかった。「ブン・マム」と「カフェ・ダー」で60000ドン(約300円)。
 
サム山麓一周と登頂
 朝食後は、チャウドック市街地の西方4kmほどにあるサム山に向う。サム山は平野のど真ん中にある独立した山だ。山頂のほか寺などの見どころが4つあり、あわせて訪問する。
 
 チャウドック市街から12番のバスでサム山方面に向った。起点はバスターミナルのようだ。この時点では12番のバスがサム山を反時計回りに一周することはわからなかった。

 下左  6000ドン(約30円)というのは、前日にバスターミナルから市街地まで乗ったときと同じだ。前日乗った4番は切符がなかったが、12番は切符があった。

 下右  バス内部。かなり古いマイクロバスだ。15分ほどでサム山の山麓にあるタイアン寺の近くまでやってきた。
 
  まずは、タイアン寺(西安寺)へ。サム山山麓の中でも大きな集落がある。タイアン寺の門前町だろう。信者めあての店だろうか、マム・カーの店が並ぶ。臭いもかなりのものだ。バスを下車して5分ほどで到着。寺の背後には、あとで上るサム山がそびえている。

 下左  仏教寺院とはいえ、タイなどほかの東南アジアで見る寺とはかなり違う様式だ。

 下右  本堂内。仏像が生きた人間のようなのだ。左側の仏壇には像とともに、その像のもとになった人物の写真もかかげられていて、異様な雰囲気。
 
 上左  右側の仏壇の像。めがね、毛糸の帽子、マフラーと仏像には似つかわしくない。それに生きた人間のようだ。

 上右  タイアン寺から5分ほど歩いて、バー・チュアスー廟へ。建物の中では参詣者がたくさんいたが、内部の撮影は禁止ということで外観のみ。

 左  バー・チュアスー廟とは道路を隔てて斜め向かいにあるトァイ・ゴック・ハウ陵。かつての武人の墓らしい。

 この付近からサム山に上る山道があるのだが、フーディエン寺に行きたいので、ここからは上らず。
 
  サム山の山麓を反時計回りに歩いた。30分ほどで、フーディエン寺(福田寺)の入口に到着。寺はさらに数分階段を上がったところにある。

 下左  この寺の最大の特徴は寺の中に洞窟があること。洞窟は200mくらいある。下は岩なのだが、裸足になって寺の建物に入り、建物の中から洞窟にないるので、洞窟内も裸足で、ちょっと足の裏が痛く感じることもあった。

 下右  洞窟の途中に仏像が置かれた部屋があった。小さい部屋なのだが、鏡の魔術で広い部屋にたくさんの仏像が置かれている錯覚が生じた。
 
 
 
  洞窟は本堂そばまで通じていた。本堂の前からはカンボジアの方面がよく見えた。サム山以外には山はなく、一面、平野が広がる。

 下左  フーディエン寺のあとは、反時計回りに、山頂へ上がる車道の分岐点まで歩いた。その間に、12番のバスが2台抜いていったが、反対方向のバスがなかったので、サム山の山麓は12番のバスが反時計回りに運行していると判断できた。

 下右  30分ほど歩いて、山頂への車道の分岐点に到着。ここから40分ほどで山頂へ。
 
 
 
 
 
 
 
  上左  山頂に到着。山麓からチャウドック市街地に向うまっすぐの道がよく見えた。道の先に見える家屋の多いところがチャウドック市街地。

  上右  カンボジア方面を見る。写真の上部がカンボジア。

  左  山頂はあまり広くなく、雑然としていた。

  下左  山頂から少し下ったところの店で一休み。

  下右  333(バーバーバー)ビールを飲んでしばらく休憩。

  休憩後、下山。トァイ・ゴック・ハウ陵付近に下りる道があるはずなのだが、よくわからず、上ってきた車道を下山。 

 12番のバスが通る道まで出て、10分ほど待った。やがてバスがやってきて、チャウドック市街地に戻った。
 
 
対岸に渡ったあと、夕食
 
  上左  12番のバスで市街地の中心部をすぎて、少しバスターミナルに近いところまで乗車した。フェリーで対岸に渡るためだ。フェリー乗り場は、バスを下車した地点からさらに南に行ったところだった。メコン川沿いの遊歩道を歩いて移動。

 上右  カンボジアと行き来する国際ボートの乗場があった。ホテルの敷地の中のような場所だった。船乗場も見たが、ボートは止まっていなかった。

 左  チャウドックではシクロに似た独特の乗物が走っている。セーロイダップと呼ばれるが、背もたれがなく、足を入れるところが浅く、なんだか乗りにくそうな感じだ。乗ってはいないが、実際はどうなのだろう。
 
 
 上左  フェリー乗場に到着。人は1000ドン(約5円)。安っ!バイクは5000ドンで、2人乗りの場合はさらに1000ドン。

 上右  ロンスエンの南で乗ったフェリーはバスが乗り込める大型フェリーだったが、ここのフェリーはそれよりはかなり小さいフェリーだ。

 左  運行に要するのは3分ほど。対岸に到着する寸前に対岸の埠頭から別のフェリーが出発していった。
 
 対岸は静かな田舎町。のんびりした感じだ。5分ほど北へ歩くとモスクがあった。

 ちょっと覗いていくことにした。敷地に入ると、モスクの向かいの雑貨屋に座っていた男もモスクの敷地に入ってきた。よそ者を見張るためだろう。

 下左  礼拝室への入口。見張られているようで息苦しかったが、入口から中をのぞくだけなら何も言われないだろうと判断。入口の上の1967がこのモスクの完成年かな。ベトナムの南北やってきたのと統一よりも以前だ。

 下右  礼拝室の内部。自分が内部に入らないことを確かめたからか、男は引き上げていった。
 
 
   モスクからさらに少し北に行くと、ローカルバスのターミナルがあった。バスに乗って、もっと北に行けば、水上家屋のあたりへ渡るフェリーもあるだろうと思ったが、日の入も近いようなので、あきらめて、やってきたのと同じフェリーで戻ることにした。

 下左  のどかな雰囲気の対岸の村。

 下右  再び1000ドンでフェリーに乗船。行きの切符は黒、今回は青で区別しているようだ。

 
 
 
 フェリー乗場。2隻のフェリーが留まっているが、正面の△の標識のところにも停めることができ、3隻が発着可能だ。

 下左  船内では焼バナナを売っていた。10000ドン(約50円)で、買ってみた。

 下右  小さいバナナが5本、串にささっていたが、串を抜いて袋に入れてくれた。アツアツの焼バナナも美味しいものだ。
 
 
 チャウドック側に戻った。小さな街とはいえ、対岸に比べるとずいぶん都会だ。

 下左  中学の下校時間だったようで、生徒が門から出てくる。バイク通学が許されているようだ。バイクは何歳から乗れるのだろうか。

 下右  フィリピンではどこにでもあるジョリビーの店があった。フィリピン以外の国でジョリビーを見つけたのははじめてだ。
 
 
 
 上左  歩いていても眠いのでホテルに急いだ。途中でチェーの店があったので、買った。

 チェーは、豆、芋、団子、寒天などを入れて煮込んだデザート。冷たいのと熱いのがある。チェーにも、具によりいろいろ種類があったが、メニューを見てもわからず、容器に入っているものを指さしで選んだ。

 上右  ホテルに持ち帰ったチェーをいただいた。

 左  チェーを食べたあと、少し寝ることにした。ここで失敗してしまった。2時間ほど寝るつもりが、4時間寝てしまった。気づくと21時。

  この日の夕食は、「ラウ・マム」という魚の鍋を食べさせるホテル近くの食堂に行くつもりだった。でも、21時をすぎていくと、すでに店じまいしていた。「ラウ・マム」が食べられなくて残念だった。仕方なく、公園近くの屋外食堂に行った。
 
 
.. 上左  屋外食堂と書いたが、実質は、広場に屋台とテーブルがあるって感じで、規模が大きな屋台といってもよい。

 上右  ビールはサイゴンビールにした。

 左  トム・シャオ・カイ・ノット(Tom Xao Cai Ngot).。えびと野菜の炒め物。

 野菜の中に、トマトとキュウリがたくさん入っていて、野菜サラダっぽいのが特徴。ビールと合わせて55000ドン(約275円)。
 
 最後に、麺を何か食べようかと思ってウロウロ。結局、バーンミーの屋台を見つけたので、バーンミーにした。
 
 具はキュウリ、ニラなどの野菜、ソーセージなど。10000ドン(約50円)。

 ホテルへ戻り、休んだ。

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