6 日 目  バ ッ ク ウ ォ ー タ ー 

 

バックウォーター
 この日は、バックウォーターと呼ばれる水郷の旅。7時半にレストランが開くとすぐに朝食。写真の一番奥に料理が並んでいるが、大半がパン類とカレー類で副食がほとんどなかったのが残念。

 宿泊客は外国人よりもインド人の方が多い。外国人は4分の1程度。欧米系ばかりで、東アジア系は見当たらない。
 パン類っても、多くが米粉を使っているのが南インドの特徴。

 選んだパン類は、左から、イドリ(味のない蒸しパン)、パニールパラーター(チーズと野菜のカレーが入ったパンで、これは小麦粉でつくる)、カラッパム(クレープ状だがドーサより分厚く、ウッタパムより薄い)。ドーサ(クレープ状で、パンだけなのでマサラドーサではない)。

 カトリに入っているのは、左から、サンバル(野菜カレー)、チャナマサラ(ひよこ豆のカレー)、オーラン(ココナツミルクに香辛料を入れた白いカレー)。
 上左  卵料理コーナーがあり、マサラオムレツを注文。これが、唯一いただいた副食。普通のオムレツと違いはわからなかったが。

 上右  白いのはバニラシェイク、もう1つはグレープジュース。朝食でのバニラシェイクは初。

 左  フルーツとコーヒー。カトリに入った白いのはキール。
 
 キールは牛乳で炊いた粥。

 前日の朝食でもいただいているが、前日のは日本の”おじや”のようでご飯つぶが固まり、"つゆ”がほとんどなかった。この日のは、牛乳の中にご飯つぶが混じっているという感じ。どちらも甘いというのは共通だが。
 
 朝食後、少し休んでからボート乗場へ。様々な形のボートが発着していて、行先表示もなく、乗組員に尋ねて乗船。

 いろいろな行先があり、地元の公社が運行している。シー・クッタナードと呼ばれる。このほか、歩いていたら、ボートをチャーターしないか何度か言われた。観光客はチャーターボートを利用するほうが一般的。チャーターボートの中にはボート内で食事も出され、船内で泊まるハウスボートもある。
 乗船したコッタヤム行きの乗合ボートの船内。この日は観光客は乗っておらず、地元民ばかり。
 
 定刻に出発。すぐに歩道橋の下を通過。

 車掌が運賃を集めにやってきた。コッタヤムまでは48ルピー(約80円)。
 続いて、泊まっているホテルの前を通過。
 内湖に出た。かなりの広さの湖だ。岸に沿って進んでいく。
 
 ハウスボートも係留されている。家1軒が浮かんでいる感じだ。
 再び運河に入っていった。運河をまっすぐ進んでいくのかと思ったら、ジグザグに対岸に渡って、また元の岸の側に戻るといった形で進んでいくので時間がかかる。
 
 
 運河を進んでいく。
 
 このような桟橋に次々に立ち寄っていく。
 運河の両側にヤシが連続して並んでいるところがあって、この付近の景色が一番よかった。

 この付近では、土手の高さが1mもなく、後ろの陸地の高さが水面とほとんど同じで、増水期には一面が湖のようになるのだろう。
 
 この付近から先は藻が多く発生していて、小型ボートに乗って藻をとり除く作業がおこなわれていた。
 
 いよいよ終着が近付いてくると、運河が狭くなって、藻がさらに増えてきた。
 
 いよいよ運河の全面が藻に覆われ、水面の全体が緑になっている。
 
 ところどころに跳ね橋があり、ボートが近付くと橋があげられる。この付近は藻の撤去がすすんでいる。
 
 橋の中には高い位置にある固定の橋もある。この付近までくると藻がほぼなくなっていた。
 
 運河の岸は洗濯場所でもあった。
 
 12時20分、コッタヤムに到着。2時間45分の船旅であった。
指づかみでミールスを食べる
 コッタヤムで下船するとすぐに食堂があり、ミールス40ルピーと書いてあったので、入って昼食にした。
 店内。いくつかのテーブルには客が座っているが、何も食べていない。

 下左  客のいないテーブルで待つと、まずカレーが入ったソース入れがドカンと置かれた。

 昼はミールスだけで、席に着けばミールスがでてくるのだろう。ソースは、上がサンバル(野菜カレー)、左下がラッサム(トマト、タマリンドなどからつくる辛く酸っぱいカレー)、右下がオーラン(ココナッツミルクを使った野菜カレー)。

  下右  ポットには熱い白湯が入っていた。
 
 やがて皿が置かれて、ご飯が盛られていった。ご飯つぶは、ジャポニカ米に近い形をしているのだが、大きさが日本の米の倍以上ある。また日本の米のような粘度はない。

 ご飯の上にカレーをかけて食べるのだが、指で混ぜて、指でつまんで食べる。手は手洗い場があり洗っておく。

 カレーといっても、スープなので、皿の中で各スープが混じり、独特な味になっている。

 指つまみの食事はインドネシアやマレーシアで体験済だが、インドに来て以来、初めての指つまみでの食事だった。その後、インド旅行中には何度か指でつまんでご飯を食べた。
 
  続いて、小さめの皿にトマトチャツネ、ココナッツチャツネ、何だかよくわからない2種類の香辛料的なものおかずが次々に載せられていった。カトリに入った、特に辛いカレーも配られた。

 ご飯のお代わりも回ってきて、半分以上の客がおかわりしているが、自分は最初に盛られたご飯を食べるのが精一杯だった。
 
 
 上左  しじみのカレー煮。小皿の料理を売りに来たので、何かわからないままとった。インドで貝料理とは珍しい。郷土料理なのかもしれない。

 上右  オレンジジュース。アイスクリームなどもあった。

 ミールスだけだと40ルピーだが、全部合わせても90ルピー(約140円)と激安だった。

 左  コッタヤムは、国鉄の路線が、アラップーラ経由とコッタヤム経由に分かれていて、時間があれば街歩きして、国鉄駅方面などに足を延ばしてみたかったのだが、折り返しが13時で早く、かといって次の便だと16時で最後は暗くなりそうだったので、ミールスだけ食べて、13時の便で帰った。
アラップーラに戻る
 帰りのボートに乗船。 行きもだったが、一番先頭に陣取った。出発時時にはかなりの客が乗っていた。

 小学生の通学にも利用されていて、学校帰りの子供もたくさん乗っていて、乗場ごとに、少しづつ下りていった。
 
 出発して間もなく、突然停止。跳ね橋の上げ下ろしをしている係員が持ち場を離れていて、戻ってくるまで一時停止。地元民に作業を委託しているのだろうが、忘れたころにボートがやってくるので、その点が大変だ。
 
 20分ほどたつと、運河の水面全体が藻で覆われて緑色になっているところに差しかかった。ボートの運航には支障がないようで、藻をかきわけて普通に進んでいった。
 
 やがて運河の幅が広がり、両岸にヤシの木がある区間にさしかかる。風景はこの付近が一番きれいだった。
 
 水鳥も多くいて、動いていて撮影は難しいけど、水面に出ている杭に止まっている鳥たちを写せた。ボートでは藻を取り除く作業をしているのかな。
 
 自家用ボート?と行き違い。
 
 内湖に出てからは、ハウスボートとも何度もすれ違う。
 
 内湖から再び、運河に入っていく。
 
 ガソリンスタンドで給油のために停船。隣に止まっているボートが給油中なので、少し待ってからの給油になった。自分以外の客は全員、隣のボートの中を抜けて下船。自分だけ、乗り続けて、乗場に戻った。
 
 行きに乗船した乗場に戻ってきた。給油時間も入れて、行きと同じく2時間45分かかった。
 
 インドでは酒類を飲める店は限られている。一般のレストランでは飲めず、許可を得たバーなどで飲む。
 
 アラップーラで前日に街歩きしたときに、バーのあるホテルを見つけていたので、ボート乗場からバーに直行した。ホテル1階のレストランの右にバーの入口がある。
 
 バーは2階に上がったところで、ホテルの建物の中なのだが、ホテルの中からは客が出入りできない。

 注文したのは、インドでシェアNo1のビールのキングフィッシャー。キングフィッシャーには、種類がいろいろあって、違いはまったくわからずブルーを選んだ。160〜200ルピーのキングフィッシャービールの中でも一番高く、200ルピー(約300円)。日本で飲むよりは安いが、インドでは高く感じる。
 
 無料でついてきたつまみ。

 日本の"ベビーラーメン"をカレー味にしたようなもので、ピーナツなどが混じっている。このバーで1時間ほど滞在。
 
 めぼしいところは前日に行ったので、運河沿いにあったベンチで休んだりして1時間ほど時間つぶし。

 うす暗くなってきてから、運河沿いのレストラン「デリカシータフ」へ。
 
 フィッシュカレー。

 もともと、アレッピー・フィッシュカレーという郷土料理が食べたかったのだが、メニューになったので、単なるフィッシュカレーを注文した。

 魚が1匹丸ごと入ったカレーだった。魚以外は野菜がも混んであって、あまり辛くなかった。
 
 チャパティ。

 インドを代表するパンがナンとチャパティだが、ナンは南インドではあまりみないが、チャパティは南北を問わず出てくる。小麦粉で作るので、米粉主体のパンが多い南インドでは逆に珍しい。
 
 
 上左  マンゴー・ラッシー。

 上右  店内。なるべく客のいない側を撮影しているので、他の客は写っていないが、右側には何組かの客があり、そこそこにぎわっていた。

 左  ホテルに戻り、前日も買ったフルーツの残りを食べた。

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