7 日 目 コ ー チ へ
珍しい冷房バスと高架鉄道のメトロで移動 |
この日はバスでコーチ(コーチン)へ向かうが、まずは朝食会場へ。 パン類中心のビュッフェで、1皿目はパン類の盛り合わせになった。 左からオニオンウッタパム。日本のお好み焼きに似ているが、米粉・豆粉でつくり、インド風の味。 日本の”おから”あるいはクスクスのように見えるのは、ウプマ。小麦粉中心に作るようで、タマネギやニンジンのみじん切りが入っていて、炒ってある。これもパン類の仲間。(さまざまなパン類を合わせてティファンと言われる。) 大きな揚げパンのようなのはプーリ。まさに揚げパンで小麦粉から作ってあって、揚げチャパティといった感じ。 白く小さなのはイドリ。米粉で作った蒸しパン。 カトリに入ったカレーは、左がじゃがいものカレー、右がサンバル。 |
唯一の副食はマサラオムレツと前日同じ。 飲物は、ミルクシェイクとスイカジュースで前日は少し違うものが置いてあり、気を使っていることがうかがえる。 あと、フルーツとコーヒーは前日と同じで、写真は省略。 |
コーチまでは80qほどとそう遠くない。チェックアウトしてバススタンドに向かった。 途中で運河を歩道橋で渡った。運河の見納めだ。遠くに乗合ボートの乗場も見える。 |
コーチ行きの乗場は前々日に調べておいたが、念のために係に聞いて乗車。 たまたまだが、やってきたバスは冷房車。インドに来て以来、冷房バスはほとんど見かけなかったのでラッキーだ。 |
車内もきれいで、インドのバスらしくない(笑)。 念のため、コーチに行くか尋ねたら、コーチのバススタンド行きじゃなく、もっと北のほうに行くようだ。とても聞き取りにくい英語だが、途中で下りてメトロに乗れ、って言っているようだ。 |
先頭の席に座った。景色のこともあるが、先頭席の後ろが荷物置場に適していたからだ。 車掌に運賃を払う。一般の非冷房バスなら70ルピー程度の距離だが、130ルピー(約200円)と冷房車は割高。それでも日本の感覚では激安だが。車掌には、メトロに乗るので、駅に近いバス停で下りると言っておいた。 |
スマートフォンの地図でメトロの駅もわかるので、そろそろ下りようかと思っていたら、車掌からここで下りるよう言われた。 単なる道端のバス停じゃなく、バスが何台も止まっていて、小さなバススタンドとも言える場所だった。 |
コーチのメトロは、地下鉄ではなく高架鉄道だ。おかげで、高架の線路に沿ってヴィティーラ駅まで10分ほどだった。 下左 駅舎に入るとエスカレータにあり、上階にある切符売場へ。 下右 自動券売機はなく手売り。レシートのようなペラ券で、書かれているバーコードを自動改札機の読み取り部分にあてて入場する、下車時も同じ。 下車するMGロード(MGとはマハトマ・ガンディーのこと)まで30ルピー。後日乗車したベンガルールのメトロに比べて2倍ほど割高だった。 |
切符売場のそばの料金表の上に、「コーチ1カード」というICカードの広告があったので、買うことにした。割に合わないだろうが、デザインがチャイニーズ・フィッシングネットで、記念にしようと思ったのだ。 簡単に買えると思ったら間違えで、申込書にはID番号や母親の名前など記入項目が多く、ビザの申請を思い出した。そして、申込書とパスポートを出すと、係員がインド人じゃないのかと言って、どこかに電話を始めた。外国人に売ってよいか尋ねていたのだろう。結局、売ってもらえなかった。10分ほど無駄な時間だった。 |
改札を通り、エスカレータでホームに出た。全区間が高架鉄道なのだが、メトロを名乗っている。 写真で線路のところをよく見るとわかるが、第三軌条方式だ。(第三軌条方式は、電気を架線からパンタグラフで集電せずに、レールの横に3番目の集電用の線を設置して集電する。地下鉄に多いが、全区間が高架の鉄道では珍しい。北大阪急行は事実上、御堂筋線の延長だから別。) |
駅名標。上から、ケララ州の公用語であるマラヤーラム語、そして国の公用語の英語とヒンディー語。 |
電車が到着。4両編成で都市内の地下鉄などとしては短い感じ。10分間隔で走る。 |
車内。ガラガラとまではいかないが、かなりすいていた。 後日乗ったベンガルールのメトロは8両編成で運転間隔も短いのだが、かなり混雑していて、コーチとは大違いだった。 |
10分強で、ホテル最寄りのMGロード駅に到着。 |
ルルモールへ |
コーチで泊まるホテルは、MGロード駅から徒歩3分ほどの「インターナショナルホテル」。かつては一流だったのかもしれないが、今は中級のビジネスホテルだ。 もともと、バススタンドから1.5kmほどある上、道も複雑そうなので、リキシャを使うつもりをしていた。メトロが利用できてラッキーだった。当日の朝、メトロのMGロードのそばにホテルがあることを発見したが、バススタンドとメトロの駅が離れているので、メトロは使えないと思っていたのだ。 14時からチェックインとなっていたが、12時30分ごろに行った。珍しく、14時にならないと部屋に案内できないと言われた。でも、手続だけはすませ、荷物を預かってもらって外出。 |
上 昼食を食べようと歩きだすと、高架のメトロが急カーブする地点に遭遇。しばらく待って、スピードを落として通過する電車を撮影。第3軌条方式なので、一見、非電化で斬新な気動車が走っていると勘違いしそうだ。 左 10分ほど歩いたところのホテルの1階に入っている「アショク・ブラバン」という店に入った。 |
客のほとんどがミールスを食べていたのが目に入り、自分もミールスを注文。 バナナの葉が広げられ、そこにご飯とおかず、チャツネが次々に置かれていった。 |
カトリに入ったカレー類はトレイに入れて運ばれてきた。白いのはヨーグルトで、あとは各種のカレー。 |
スプーンやフォークは運ばれてこないので、現地民と同じく、指でつまんでいただく。 この写真では、一種類のカレーだけをかけているが、その後、各種カレー混ぜていただいた。一種類だけを別々にかけるよりも混ぜると美味しく感じる。 下左 あとで運ばれた甘い粥のようなもの。キールの一種かもしれないが、色がついているのが、ホテルの朝食で食べたのとは違う。 下右 パパダム。ぱりっと揚げてあるせんべいで、米粉などから作る。食べ終わるころに置かれた。税入れて84ルピー(約130円)。 |
上左 店を変えて、デザートをいただくことにした。 上右 マンゴー・アイス。 左 ルピーが少なくなってきたので、キャッシングをしようとATMを回ったが使えない機械が続き、3店目でやっとATM が使えた。 ホテルに戻ると、預けた荷物は部屋に運ばれていた。このことに限らず、対応はもと一流ホテルの感じがした。 6000円台のホテルなのだが、ベッドルームの手前にソファが置かれた応接間があった。この部屋は使わなかったけど、値段の割には広いホテルだった。 |
ベッドルーム。この向こうの左側がトイレ兼シャワールーム。 下左 トイレの側から応接間の方向を見る。 下右 シャワーはバスについていたが、バスは汚れが目立ち使う気にはならなかった。あと、ここでは虫が出たので、人様におすすめはできないホテルだ。 |
窓から見た景色。見た方向だけかもしれないが、高層ビルは少なく、緑が多く、のどかな雰囲気の街だ。 部屋が広いのはよかったが、設備が古いのでイマイチなホテルである。とくに水回り関係もなんとか使えるというレベル。 |
冷房はよく効くのだが、古いホテルに多い集中管理式で調整は不便だ。それでも、気持ちよくて2時間ほど部屋で休んだ。 再び外出して、インド最大級のショッピングセンターといわれる「ルルモール」に出かける。MGロードからメトロに乗車。先ほど乗ったときと同じく、すいていて、余裕で座ることができた。 |
10分強で、「ルルモール」が隣接しているエダッパリーに到着。 車内から「ルルモール」が見える。写真の左下の屋根付きの通路は駅からモールへの連絡通路のようだ。 |
駅を出るとすぐに、連絡通路の入口がある。 駅やモールにはエスカレータがあるのだが、下りのエスカレータに乗れない女性を2、3人見かけた。初めて利用するので、タイミングが合わず乗れなかったのだろう。 |
「ルルモール」は、確かに広くて、ぶらぶら歩くだけでも距離があった。インド人の所得水準から考えれば、ずいぶん高価なものを扱う店が多いのだが、かなりにぎわっていた。観光地のようになっているのだろう。 下左 吹き抜けの部分。にぎわっていることがわかる。 下右 一番下の床に、レパブリックデーの絵がはられていた。レパブリックデー(共和国の成立記念日)は、1月26日で、この日は25日で、前日だった。この時初めてレパブリックデーという祝日のことを知った。 |
最上階には、屋内遊園地があった。 写真はイスが上下左右の動きもしながら高速で回転するもので、客の列ができていた。 |
休憩用にテーブルが置かれていたところからは、メトロがよく見えた。 下左 夕食はフードコートで食べていくことにした。 下右 インド食よりも洋食、中華が幅をきかせているが、インド食の店を選んだ。 |
いただいたのは、エビカレー。写真ではわかりづらいが、小エビがたくさん入っていた。チャパティとサトウキビジュースがついてくる。 フードコートの店はどこも、街中の店よりはかなり値段が高い。このセットも200ルピーだったが、街中の店だと50〜80ルピーくらいだろう。 |
食後は、店内の散歩を再開。1日の仕事や学校を終えた客がやってきたのか、さらに客が増えていた。 |
疲れてきたので、帰ることにした。連絡通路からエダッパリー駅へ。 メトロでは保安検査があるのだが、ゲートが男女別になっている。女性の場合は、身体検査をするブースが設けられているためだ。男性は、普通に、外から見える場所で検査。 下左 エダッパリーの駅名標。 OPPOは、中国のスマートフォンメーカーで、駅名の命名権(ネーミングライツ)を獲得したのだろう。日本ではスポーツ施設ではごく一般的になってきたが、ここでは駅名にも採用されたのだろう。クアラルンプルでもエアアジアの名を冠した駅を見たことがある。 下右 メトロでホテルに戻った。 |